これは80歳過ぎの、えみちゃんのストーリー。
第2次世界大戦終盤、本土への空爆を避けるため、都会の子供たちは田舎ヘと疎開していた。
えみちゃんとお姉さんの疎開先は兵庫県。
食べ物は当然、充分でないけど
親類を頼っての疎開だったから、かなり自由はありました。
危険な事は禁じられていますが、子供はいつの時も、楽しい、気持ち良い、冒険が大好き。
「夏やったから、近くの川で泳ぐねん。
気持ちええし、楽しいで。
でも、濡れた体で帰宅すると、水遊びしていたのが、ばれる!
そやからな、乾かすんや
川辺の大きな岩は、夏の日差しで暖められ、
水遊びで冷え切った服や体を乾かすには、ぴったりやったで!!」
「最初パンツ履いて泳ぐねんけど、脱いだらもっと気持ちええねん。体が冷え切るまで水に入って、それから大きな岩の上で大の字になって乾かすねん、ほんま気持ちええねんで」
濡れた服も体も、岩の上で乾かして、水遊びなんかしていません!って、感じで帰宅する。
でも、いつもパンツはまだ湿っていたらしい。
ご近所さんから大抵、
「あんたんところの疎開の子、素っ裸で岩の上で寝とったで!」と通報されてます。
いつもばれてるけど、「やってません!」と貫く強さがあったなあ~。
「えみちゃん、ここに座りなさい!」って説教が始まるけど、正座したら、まだパンツ湿っているから、服に染みるから絶対座らへんの。
怒られるけど、また水遊びできるゆるさ、
今、みたいに外出たら、車が走っていたり、危険な人がおったり無かったなあ~
周囲が、怖さや禁止で満ちてなかったなあ。
今のお母さんたち、そりゃ大変やで~。
子どもなんか、エネルギーの塊なんやから〜。
昔の人がよく、今の子たちはしあわせや〜って、言うけど、
人の繫がりがあって、自然と過ごせた昔は
子どもに必要なこと、いっぱいあったんやね。
ちょっと残しておきたい話でした✨