イメージ 1入院中のユニスは一歩ずつ悪化している印象。レチェリンは今日ICUから病室に戻り、以前よりは食べられている様子。
 
それと並行して、お産もあり診療では訳が分からない患者も多く、考える事がたくさんあり過ぎ状態。
 
お産ひとつひとつもいろいろな背景があったのですが、私の少ない頭では抜けて行っている状態です。
 
イメージ 2お父さんが4年前からいないのに子供が出来た産婦さんもいました。
陣痛の極みになって、静かだった産婦が急に泣き出しました。
「生みたくない!育てられない!要らない赤ちゃん!!」
生活苦から選んだ、選択肢が他の男性との関係だったのでしょうか?
でもその人と結婚する様子ではないみたい。
 
他に親戚がおらず、近所のおばちゃんが付き添ってきています。
夫が金策のために田舎に帰って(他の南の島)帰宅を持っても帰っイメージ 4て来ない、音信不通になるような状態に自分なら耐えられるんだろうか?
 
その当時はまだ携帯も貧困には遠いものでした。郵便も届かない、電話もない・・・。
 
夫が田舎に帰って連絡が取れなくなって4年、小さな子供を2人抱えた母親の心配と苦労は計り知れないと感じました。
 
産後、訪問に行くと、田んぼの中の家に赤ちゃんと母親が一緒にいました。
4歳になるお姉ちゃんはとりあえず、赤ちゃんが来たことがうれしい様子で出たり入ったり。
 
お産に付き添っていたおばちゃんが
「ほら、こうやって看に来てくれる人もいるんだから、あんた一人じゃないよ、この子はきちんと育てられるんだよ」と声を掛けていました。それでも上の子供と赤ちゃんと自分の世イメージ 5話を一人でしようと気負っているのでしょうね。子宮の戻りが悪く
、出血が多く体力が余計に消耗している状態でした。いくつかのお薬を置く以外に現状の私にはできる事がないので、また様子を看に行きます。
イメージ 619歳で2人目の方もいました。でも結婚すると思っていた男性は妊娠中に結婚してしまい、16歳の時の初産も男性に騙されて、未婚の母親になっていました。でもこの子は母親の元に置いて家出。
 
男性運に関して2回も続けて同じようなことに・・・。
 
親とは絶縁状態だったらしく、それでも臨月になりお産の徴候が出てきて、初めて親許に戻り、母親に付き添われてお産に来ました。
「バカの子なのよ、2回目はね、幸せな結婚になるイメージ 7んだって思っていたら、相手の結婚式に出くわしちゃったって、大げんかよね、」
 
昨日まで、女友達の家で暮らしていたと言います。産後どこに帰るの?との私の問いに
「さあ?」と母親。
産後の大変さは母親なら誰でも知っています。
どうもお父さんが彼女についてかなり怒っている様子。
聞いてみてあげて欲しい。だって産後に養生できなくって死んでいく例はここでは決して珍しくないのです。そうなれば互いに後悔するはず。
 
母親も折れるきかっけが欲しかったようで
「クリニックから産後は休ませろと言われたって言えばあの人も折れるわ。ありがとう」
 
産後は無事に実家に戻り、お産の時は終始暗い表情だった産婦ですが、ずいぶん和らイメージ 8いだ表情になっていました。
 
実はこの方のお産、テレビの取材がちょうど来られていた時でした。
そして日本の女優さんがお産に立ち会われました。
それも彼女が実家に帰る大きな後押しになりました。「この子は不思議な運命を持って生まれてきたんだろうね、2500人以上生まれたクリニックで初めての女優さんの立ち会いで生まれた赤ちゃんなんだもの」
 
本当にそうだろうと思います。
 
どういう形で取り上げられるのか分かりませんが、多くの方に心を掛けて頂いたのが親子の絆を取り戻すきっかけになったのは間違いないです。
 
イメージ 9赤ちゃんが生まれた反対側のベッドで上のお兄ちゃんたちお姉ちゃんたちが一緒にもらったおもちゃで遊びます。
 
兄弟が生まれたその時にいっしょに居て、楽しい思い出を持って帰ってもらえたら、余計うれしいですね。赤ちゃん用のおもちゃも、お兄ちゃんたちの衣類もその時の様子を見て一緒にお渡しします。
 
イメージ 10両親どちらの再婚同士の仲良しカップルもいました。
 
私的には上の子供たちをどちらも連れていない点に引っかかりがあるのですが・・・。
 
今回は分かれてしまうことがないように、親が人生を簡単にリセットするとそこに取り残されるのは子供たちです。
 
なんかこういうのも。。何かなー・・・。
 
イメージ 11クリニックで全部の子が生まれているという人も珍しく無くなってきました。
この子は3人目ですが、3人ともクリニック生まれ。
 
慣れているはずに場所なのに、カメラを向けると嫌われるんですよね。
良い顔して遊んでいたのに、険しい顔になって残念。
 
家族のそのままがクリニックに移動しているそして新しい家族の誕生を皆が待つ。
 
イメージ 3良い風景でした。あとは家族計画できると良いなー。
 
1月、結局34人が無事生まれました。
 
ご支援のお蔭で活動が続けられることに感謝しております。