4月25日の参議院本会議にてマラケシュ条約の締結について承認を求める件の採決が行われました。
マラケシュ条約とは2013年6月にモロッコで行われた世界知的所有権機関(WIPO)の外交会議にて採択された、視覚障
がい者や読字障がい者、肢体不自由者など印刷物を読むことに障がいのある人々の出版物へのアクセスを促進する条約です。
日本国内ではこれらの障がいのある人が出版物を利用する際に、その著作権を制限する規定を定めていますが、多国間においてもその制限を認めようというものです。この条約により、海外の出版物を利用することや、国内の出版物が海外でも利用されることが促進される大変意義深い条約です。
外交防衛委員会では野党も含む全会一致で承認すべきものとして賛成され、本日の本会議で採決の運びとなったものです。
ところが、審議拒否を継続する野党議員は欠席(日本維新の会、国民の声の2会派の議員は出席)。
障がいのある人々の権利を保障するとても重要な条約の承認を棄権するほどまでに大切なものは一体なんなのか。
議員になって2年が経とうとしますが、永田町で当たり前に行われるこの駆引きを私はいまだに理解できずにいます。
重要議案の採決の際に多くの議員が欠席している状況を目の当たりした時、自分の中に込み上げてきたものがありました。
それは怒りではなく、なんだか虚しくて悲しい気持ちでした。
過去には自民党も野党時代に審議拒否をしたことがあるようなので上手に言えませんが、やはり私はしっかりと審議し、賛否を表明すべきだと思います。
それが国民の負託に応えることだと思います。
私が知る限りでは、野党の中にも審議に応じるべきだという主張をされている議員も多数います。
不本意ながら審議拒否をされている議員の方々の胸中を察すると複雑な気持ちになりますが、是非党内で声をあげていただき、早急に国民のための政治を行っていただきたいと思います。
本会議では野党不在(先の2会派は除く)のまま採決が行われマラケシュ条約の締結は承認されました。
とても喜ばしいことではありましたが、とても悲しいことでもありました。
やはり全会一致の賛成で承認したかった。
でも、やっぱり、喜ぼう。
この日は世界の中で日本が大切な歩みを進めた日だから。
さて!わたしはこれから埼玉県上尾市で開催されるリーグ戦に参加するSDFC(埼玉県聴覚障害者サッカー部)の応援に行ってまいります!