胸懐 ―第四章・喪失― | えりっき脳内議事録(えり丸)

えりっき脳内議事録(えり丸)

Diary and memo written by a pathologist.

今回は、一応の大成功をしたGLAYが、成功の代償に失ったものの話。


私は、彼らの大成功を学生時代にRealTimeで享受した者の一人だから、凄く懐かしい。

やっぱり、ステップアップとともに、悩みやら失うものは、より大きくなるんだね。


GLAYの成功と引き替えに、支払った代償はある。

数え切れないぐらいに、いろいろ。

けれど、シンプルに考えれば、たったひとつとも言える。

それが、彼女だった。


「タクロウ君、もういいよ君の個人的な悩みは。

自分のことばっかり歌にしてないで、もっと広く世の中を見てみなさいよ。」


彼女の言葉は、その後の彼の音楽の方向性を大きく変える力になったそうだ。


内省的なことを唄うのは、実はとても楽なこと、自分の悩みを吐露する歌詞で

共感を得るというやり方が、いかにミュージシャンとしての成長を止めているか、

あるとき、突然その事を悟った。


ま、これも正論だと思うが、あまりにもスケールの大きい話だと、聴衆の方としても実感が湧かない。

共感できないのは勿論のこと、想像すらできない。

Global Communicationが発表された時は、まだ高校生だったし、

若さゆえに自分自身の問題で手いっぱいだった。今でも、実はそんな状況だ。

恥ずかしいけれど、あの頃から自分はあんまり成長していないんだよね。


だから、私は昔のGLAYの曲が好きなんだ。

だから、いつか精神的に落ち着いて、他人の事も考えられるようになって、

Global Communicationの、TAKUROの伝えたかった真意が理解できたらなって思う。


まあ、シビアな逆意見としては、他人(彼女のことね)に洗脳された(植え付けられた)ような価値観

とも取れるわけで、その為に、なんとなく曲としてまとまりがないとも思います。

あと、今の日本人で、他人に気配りできるほどの真の大人がどれだけいるだろう?

この理由もなく生きにくい世の中、私も含めて皆が自分のモンダイで手いっぱい。

そういうわけで、やっぱり、この曲は心に響かないんだ。


年の功を蓄積して、真の大人になりたいね。

ってか、なれるか不安だし、キッパリ言うなら、甚だ疑問だ。なんせ、手一杯ですから(笑)



【当時のTAKUROの彼女について一言。】


「あなたは変わった」

「人への接し方が横暴になった」


TAKUROが差し伸べてくれた手を、頑なに拒否し、助け合う事を拒否するのは、いかがなものか。

そんな人が、世界平和を望む??

私には理解できない。

まず、身近な人間関係の中で、お互いを共有・共感・意見してこそ、ナンボでしょ。


人への接し方については、これはある意味、しょうがないことだと思う。

会社で、組織で、出世して部長になった奴が、新卒とヘラヘラため口きくのは、おかしいでしょ。

成功者であるGLAYは、その業界の部長みたいなものだから、

人への接し方が横暴になったというより、ある程度の威厳を持たねばならなくなっただけのこと。


彼女がTAKUROに捨て身になって伝えたかったこと、それも分かる気がするんだけどね。

「いつまでも謙虚さを忘れないで」そのヒトコトだけを言い続ければ良かったのだと思う。

まあ、不器用そうな人っぽいから、こういう伝え方しか、思いつかなかったんだろうね。


この人と別れてしまったのは、やっぱり、TAKUROファンとしては、残念。

読んでいる限り、やむを得ず別れた、という感がするので、余計に残念。