34.④

美乃里「守さん、明日、自宅に帰ろうと思います

ずっと甘えさせてもらいました

ありがとうございます」

ニコッと笑う美乃里の頭をわしゃわしゃと撫でる守


守「こちらこそありがとう

じゃあ今日は…」

(寝かせない…って何を俺は言おうとしてんだ

危ねーあーあーあー)


美乃里「ん?」

微笑みながら首を傾げる美乃里

守「んーん、寂しいなぁって…」


美乃里「ふふふ、守さんって意外と寂しがり屋の心配性ですよね」

クスッと笑う美乃里


守「美乃里にだけな」

美乃里の頭をくしゃっと撫でて席を立つ守


守「美乃里、後片付け俺やるから

お風呂入っておいで」

美乃里「私やるので守さん先にどうぞ」


いやいや、美乃里が、守さんがを何度か繰り返す2人


折れた美乃里が先に洗面所へ向かう

湯船に浸かりながら思いにふける美乃里

(はぁ、明日帰るとは言ったけど寂しいなぁ…

ちゃんと自分の家で寝れるかな…

あの夢…見るのかな?ううん、きっと大丈夫だよね)


ブクブクと顔を沈めた美乃里はバシャッと勢いよく湯船から出る

美乃里「ふぅ…」


リビングへ行くと守はソファに座りテレビを見ていた

美乃里「守さん、先にお風呂ありがとうございます

後、片付けも…」

美乃里はペコッと小さく頭を下げる


守「そんなこと気にしないで

美乃里、なんか飲む?カフェラテ入れる?」

ソファからキッチンへ向かって歩く守


美乃里「守さんは何飲んでるの?」

守「俺は…今日はちょっと晩酌」

美乃里「私もちょっと呑みたい」

守「美乃里はお酒強い?」

美乃里「んー強くはないけど…眠くなっちゃうかな」

守「俺も」

クスクスと笑う2人


守「お酒…飲んでるの嫌じゃない?」

守は美乃里の顔色を伺う

美乃里「守さんはお酒飲んだら眠くなっちゃうんでしょ?」

守「そうだね…1杯くらいしか呑めないしな…」

美乃里「お酒飲んで怒る人は嫌だけど

守さんはそんな人じゃないって分かってます」

ニコッと笑う美乃里


そんな美乃里の頭をくしゃっと撫でながら

守「ありがとう」

と呟き美乃里にお酒の入ったグラスを渡す守


守「じゃあ、俺もお風呂入るね

上がって少し一緒に呑も」

美乃里「はい」