25.④

バタン

勢いよく閉まる扉

美乃里 「はぁはぁはぁ…」

家に帰ってきた美乃里は溢れる涙でぐちゃぐちゃだった


そのままベッドに倒れ込む

落ち着いてきた美乃里は携帯を確認する

守からのメールがきていたが見なかった


美乃里 「私…の苦しみなんて…

はぁ…」

(私だって本当は誰かに言いたい…

言って、大丈夫って大丈夫…だって…言って欲しい

悪くないって…)


美乃里 「いや、私が悪いんだ…全部私のせいだもん」


(守さんに当たってしまったな…

好き…になっちゃった…

抱き締められた時もキスされた時もドキドキがとまらなくて嬉しかった

なのに…知られたく無かった…こんな私じゃ

守さんとなんて釣り合わないし、守さんはきっと涼介を亡くした私に、人殺しの私に同情して

好きだと勘違いしてるだけ

きっと連絡しなければ気持ちなんてすぐ冷める…)


美乃里はぼーっとした頭で色んな事を考えていた



携帯をもう一度確認する

美乃里が自宅に戻ってから2時間程経過していた

(傷付けて…って私も守さんを傷付けた

待ってる…か…)

美乃里 「まだ待ってるのかな…会いたいなぁ


はぁ…守さん、ごめんなさい…」


美乃里は携帯をテーブルに置くと

ベッドに行き、眠りについた


眠りにつく前に携帯がピコン、と鳴った音がした

(守さん…かな?)

そのまま目を閉じた美乃里


いつもの悪夢で目覚めた美乃里は

コップ一杯の水を飲み干すと荷造りを始めた


美乃里 「やっぱりちょっとだけ走ろう…」

荷造りの手を止めてトレーニングウェアに着替える美乃里は準備をして家を出る


美乃里 「はぁはぁはぁっ…」

(寝不足かなぁ…今日はキツイ…)


美乃里 「やっぱり帰ろ」

少し走り、家路に着く美乃里


自宅に戻った美乃里は先程の荷造りの続きをする

準備が出来た美乃里は始発の時間を調べる

部屋を軽く整えると美乃里は大きな荷物を抱えて家を出た


美乃里がこの家に戻ってきたのは1ヶ月後だった