美乃里 「ん〜守さんみたいに目標にしてる人も尊敬してる人も特に居なくて
だけど自分自身、こうでありたいとか…
こうすべきだよなって事はあります
まぁ、私なんて立派な守さんに比べたら全然、のほほんと暮らしてると思います」
クスクス笑う美乃里
(美乃里さんの方が凄いじゃないか…)
守 「僕もそんなカッコつけて話しましたけど
本当に、ごく普通のつまんない奴です」
アハハッと笑う守
美乃里 「実は守さんと初めてお会いした時
名刺をもらって、警察官で守って…もう使命感凄い!って思いました
名前の通り守さんなら沢山の人を守ってくれそうです」
ニコッと笑う美乃里
守 「それ、結構ネタですよね、アハハッ
よく職場でも言われちゃいます
美乃里さんも僕にとってはもう大事な方なのでちゃんとお守りさせてくださいね」
真剣にニコッと微笑む守
美乃里 「ありがとうございます…」
照れる美乃里
守 「あの、良かったら敬語辞めませんか?
なんだか遠く感じちゃって…」
美乃里 「あ、はい…」
守 「まあ、僕も仕事柄こんな喋り方が多いので
徐々にでお願いします」
ニコッと笑う守
美乃里 「はい…」
優しく微笑む美乃里
その後も他愛もない話しで盛り上がる2人
美乃里の自宅を出てから1時間ほど経った
守 「ナビだともうすぐなはずなんだけど…」
それから10分程で涼介の自宅に着いた
車を停めた涼介は美乃里に問いかける
守 「美乃里さん、大丈夫?しんどくない?」
美乃里 「うん、大丈夫」
美乃里は真っ直ぐに涼介の自宅を見つめていた
守がチャイムを押す
守 「ご無沙汰しております、近藤です」
母親 「今開けますね」
美乃里は溢れだしそうな涙を堪えていた
そんな美乃里の表情に気付いた守はそっと背中をさする
守 「大丈夫」
守の言葉は力強く、真っ直ぐで美乃里を安心させてくれた
ガチャ
母親 「おはようございます
遠くからわざわざ本当にありがとうね」
守 「おはようございます、お時間作ってくださりありがとうございます」
守と美乃里は頭を下げる
美乃里 「おはようございます…荒川美乃里と申します」
母親 「美乃里ちゃん、来てくれてありがとう
2人とも中へどうぞ」
「失礼します」
2人とも涼介の自宅に入り仏間へ案内された
母親 「今日は主人は仕事に出ていて
私だけだけどゆっくりしていってね」
守 「ありがとうございます」
美乃里は仏壇を前に立ち尽くしていた
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