守 「何か食べれますか?
僕はまだここに居ても大丈夫ですか?
僕に何かして欲しいことはありますか?」
美乃里は真っ赤な目で守を見つめる
守 「あっ、ごめんなさい
質問ばかりしてしまって…」
美乃里 「いえ、ありがとうございます。
食事はゼリーくらいなら…食べれそうです
まだここにいて欲しいです
手紙を書きたいです…紙とペンが欲しいです」
美乃里は鼻をズルズル啜りながら守の質問に答える
守 「分かりました!直ぐに用意しますね…
あと、戻ってきたら
もう少しここにいますね」
守は優しく美乃里に微笑みかけた部屋を出て行った
(あんなに優しい警察官もいるんだな…
私はどんなに苦しい思いをしても
私の周りはいつも暖かい人ばかりだなぁ…
前を見なきゃいけないのかなぁ…進むしかないのかなぁ…
涼介、、、)
美乃里 「会いたいなぁ…」
美乃里は仰向けになり真っ赤な目を両手で覆い呟いた
守 「はい、はい、分かりました
お昼には戻ります。はい、宜しくお願いします」
美乃里 「ん…」
(私寝ちゃってた…守さんの声…?)
目を開けると窓際で電話をする守さんの姿が見えた
机には可愛い便箋の紙とペンが置いてあった
守 「あっ、ごめんなさい。やっぱり起こしちゃいましたか?外で電話するべきでした…すみません」
守は申し訳なさそうに美乃里に謝る
美乃里 「いえ、寝るつもりは無くて…
こちらこそ頼んでおいていつの間にか寝てしまい
すみません…これありがとうございます。」
美乃里は紙とペンを指し優しく微笑む
守 「そちらで大丈夫でしたか?
あと、美乃里さん…明日には退院出来そうなんですが
あの日の詳しいお話しは…」
守は美乃里の様子を伺いながら話す
美乃里 「はい。
そうですよね…明日、退院後そのまま向かいます。」
美乃里は真っ直ぐな目で守を見る
守 「お身体が休まらないうちに本当にすみません…」
美乃里 「いえ、私がわ…」
守 「美乃里さんが悪い訳じゃないですからね」
守は強めに美乃里の言葉を遮る
美乃里 「すみません…」
守 「あ、僕の方こそすみません…
あの、私はもうすぐで職場に戻りますので
手続き等はこの書類通りお願いします
後…着替えなど持ってきてくれるご家族やご友人の方はいらっしゃいますか?」
美乃里 「あ、気にしなくて大丈夫です。
自分でなんとか出来ますので」
美乃里は微笑む
守 「分かりました。何かありましたら…
あの…変な意味とかじゃなくて…あの…僕で良ければ連絡ください…」
そう言うと守は番号の書いた名刺を美乃里に渡す
美乃里 「ありがとうございます」
美乃里は笑顔で受け取った
(変な意味では無いのは分かるけど…何だか可愛い…
凄い誠実そうな方だし、警察官だし…
本当に心配してくれてるんだな…優しい人…)
守 「では、これで」
守は頭を下げる
守 「明日、退院時間にまた伺いますね、失礼します」
美乃里 「守さん、ありがとうございます」
美乃里は優しく微笑み頭を下げ、守を見送った
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