時刻はPM7:40、お店は混みだしていた
この間の綺麗な店員さんが来て
雅紀 「よう」
店員 「いらっしゃいませ」
店員さんは美乃里に微笑む
雅紀 「あいつ持ってきたか?」
店員 「華に置いてる」
雅紀 「分かった、洋平が来たら部屋に通して」
店員 「分かった」
雅紀 「美乃里、行こ」
雅紀は美乃里の手を引くと前回と同じで奥の部屋へと入って行く
いつもの美乃里だったらお店に着くと
周りを観察し、人の変化に敏感だ
雅紀と店員の会話にも敏感のはずだったのに
今日の美乃里は雅紀に夢中だった…
だから気付かなかった
美乃里を心配そうに見る視線にも…
…
PM7:30
智貴さん、到着しました
また連絡します
守は同期の森川 悟(もりかわ さとる)と一緒にカフェへ来店した
守 「バレないようにな、悟、目つき怖いぞ」
悟 「ごめん俺、なんか緊張しちゃって」
守 「今日、何か起こる訳じゃないんだから普通にしろ」
悟 「だよな、にしても男2人…恥ずかしいな」
守 「それは…だな」
店員 「いらっしゃいませ」
守 「あ、どうも」
店員 「また直ぐに来て下さりありがとうございます」
守 「あ、いえ、ご飯が美味しくてとても気に入りました」
店員 「ありがとうございます」
可愛く微笑む店員さんは
この間の店員さんで守に気付き声を掛けてきた
悟 「あの子お前に惚れてるぞ」
守 「そんな訳無いだろ営業スマイルだよ」
悟 「いや、俺の感は鋭い」
守 「そんな事はどうでもいいんだよ」
悟 「俺が女だった」
守 「待て」
(来た…女の子と一緒だ…)
悟 「来たか?」
守 「気付かれないように見ろよ」
悟 「あぁ、顔は確認した」
2人は平然を装い、男の顔を確認した
守 「美乃里さん…」
悟 「なに?」
守 「いや、何でもない」
悟 「この間の女性と一緒か?」
守 「いや、この間連れてた女性じゃない」
(美乃里さんが何であの男と…)
あの男はやっぱり奥の部屋へと入っていった
俺は心配で仕方なかった、嫌な予感がして
胸の奥がゾワゾワして直ぐにでも声を掛けたかった
俺がこの時、声を掛けていたら変わっていただろうか…
..