RRRRRR…画面の名前は涼介

出るか出ないか悩む相手だ…


美乃里 「はあ、なんですか?」

涼介 「普通もしもしとか、はーいだろ」

なんでため息なんだよ

美乃里 「 用もないのに電話してこないでよ」

涼介 「 用があるから電話してるんだよ」

美乃里 「なに?」

涼介 「明日こっちに帰ってくるんだろ?」

美乃里 「え?なんで知ってるの?もしかしてストーカーですか?」

涼介 「なんでだよ、知ってるだろ付き合ってたんだから

毎年4日には帰ってきてただろ」

美乃里 「えー覚えてるの怖いんですけどー」

涼介 「怖くないわ!で?明日帰ってくんだろ?」

美乃里 「まぁ…たぶん?」

涼介 「多分ってなんだよ

明日さー俺とディナーでもどうだ?」

美乃里 「アハハハハハハッ 行くわけないじゃーん」

涼介 「お願いします!」

美乃里 「いや、明日は先約あるし、無理」

涼介 「そこをなんとか」

美乃里 「あのねーそんな大事なら前もって連絡するもんでしょ?昔からそーゆう計画性ないんだから」

涼介 「さすが俺の事よく知ってるなぁ、みのちゃんは」

美乃里 「喜ぶとこじゃないから、とにかく!明日は無理なの」

涼介 「分かったよ、あ、でももし予定キャンセルなったら連絡くれよ

美乃里の為ならいつでも予定空けるから」

美乃里 「調子いいこと言って、仕事の為ならでしょ

お見通しでーす」

涼介 「さすが美乃里ちゃんっ!じゃぁ、連絡待ってるね〜おやすみ」

美乃里は返事もせずに電話を切る


(昔からそうだ、涼介は連絡もマメだし

愛情表現もしっかりしてくれる

デートも沢山するし、一緒にいて楽しいし

だけど涼介は仕事絡みが多い

ネタになる所へはカモフラージュで私をよく連れて行った

楽しく話してても上の空だった

仕事モードに切り替えてネタになる奴を探して、

追って、危ない目にだって巻き込まれる

そんな事に私は耐えられなかったと言うよりも

楽しくなくなっていた

まあ、合わなかったんだよね

それでもこうやって普通に友達感覚で連絡をくれるのは

鬱陶しいけど本当は嫌いじゃない

そんな事、本人には言えないけどね…)


。。。