7.②

雅紀 「まだどっか行く?バーにでも行く?」

(雅紀くんは自分のペースに巻き込むのが得意だ

このまま流れで男女の関係になるのは避けたい

まあ、言っとくけどあたしはそんなに軽くない

だからこそ、今日はこの辺にするべきだ)


美乃里 「明日、予定もあるし今日は帰ろうかな」

雅紀 「そっか、残念!じゃぁ、また近いうちにご飯しよう」

美乃里 「うん」

その後も他愛もない話で盛り上がり

最寄りの駅まで美乃里を送り、2人は別れた


(私は電車に揺られ、うとうととしながら今日のことを考えていた

なんだか、雅紀くんて良い人なんだけど良い人を感じさせない何かがある気がする

まあ、少なからず私には良い人?だからいいか…な)

美乃里はそんな事を思いながら家路に着く


雅紀 「チッ」

雅紀は電話を掛ける

雅紀 「よー、餌捕まえれなかった、今日は

今日は無理だったけどあと2.3回くらいで行けるかな」

「あ?ぁぁ分かってるよ

とりあえず運びで昨日のババア連れてくよ」


雅紀は電話を切るとまた誰かへ電話を掛ける

雅紀 「おい、今からカフェに来い」

「あぁ、カフェまで運べたらとりあえず1回やってやるよ」


雅紀は電話を切ると先程

美乃里と行ったカフェに向かう


「ピコンッ」

雅紀 「美乃里ちゃん、今日はありがとうね

帰りは大丈夫だった?無事に帰りついた?

また近いうちご飯行こうね」


美乃里は雅紀からの連絡に直ぐに返信した

美乃里 「こちらこそありがとう

無事に着いたよ!またご飯行こうね」


RRRRRR 着信画面には涼介の名前


美乃里「はぁー」

美乃里はため息をつく

美乃里 「はい」

涼介 「美乃里、大丈夫か?」

美乃里 「はぁ?何が?」

涼介 「襲われてないか?」

美乃里 「はぁー、止めてよねー」

涼介 「本当に心配で…今どこだ?」

美乃里 「 家に帰ってきましたー何事もなくね

気にかけて頂きありがとうございます〜

それじゃぁ寝るので失礼します〜」

涼介 「なぁなぁ、今日どこ行った?」

美乃里 「あのねーあんたなに?あたしの保護者ですか?」

涼介 「いや、なんか後から思い返したら

あいつ見た事ある気がして…

ちょっと気になっちゃって」

美乃里 「見たことあるって今日 見たんでしょ」

涼介 「いや、それはそうなんだけど」

美乃里 「もうほんと止めてよねー迷惑よ!迷惑!」

涼介 「本当ごめんな、

いつもは気にならないはずなんだけど

なんか気になって…

まあ、何事もなく帰ってこれたなら良かった

ちなみになんだけど…カフェとか行ってないよな?」

美乃里 「あのねー何であんたにそんな詳細報告すんのよ」

涼介 「ごめん、ごめん…

じゃぁ、またな おやすみ」


美乃里 「はぁーなんなのよ、元彼のくせに」



涼介…ごめんね、

この時 私は涼介の話しを聞くべきだったんだよね

何が本当で、何が嘘なのか分からないこの現実で

私はちょっと自分を過信し過ぎていた

私はこの世界を知った気でいた

誰よりもどん底を味わって、誰よりも自分が正しいと

人の苦しみも憎しみも手に取るように分かる

私ならどん底から誰だって救える

そんな気がしてた…


。。。