「出張撮影をお願いしたのですが」
と、お電話を頂きました。
内容を伺うと、「象牙の写真を撮ってもらいたい、大きいので持って行けないから」
ということでした。
お父様が以前象牙を購入されたそうですが、そのお父様も他界され、依頼者の方も下松にいらっしゃらないので家に置いておいても物騒なので手放したい、その売買の為の登録証の写真が行方不明だからということだそうです。

「象牙の写真?」ということで、ネットで自分も調べてみました。
国際希少野生動植物種登録票申請に、各必要事項記入と象牙の表・裏・先・根元の写真を添付するのです。
背景はできるだけ映り込みがないようにということでしたので背景紙を持参、ライティングもご自宅の様子がわからないのでどんな状況にも対応できるようにと、出張撮影の撮影道具一式を持ってお伺いしました。

象牙は、予想していたよりはるかに大きく重く、そして大変綺麗でした。小さな傷などもありましたが、それもその象牙の証明になるので修整など行わないで、ということでした。
幸い、大きなご自宅だったので撮影機材を組み立てるのは助かりましたが、それでも「スタジオだったらなぁ」ということは多々ありました。苦労しながらなんとか撮影。ネットで事前にいろいろと調べておいたのが助かりました。

写真撮影を通じて、普段目にすることができないもの、経験することができないこと、滅多に行ける場所ではない所等、見れたり、貴重な経験できたり、行けたりします。役得?かな?

※象牙はお客様のものなのでお写真アップは無しです。

※1989年に国際条約で象牙の取引が禁止されました。日本国内にある象牙はそれ以前に輸入されたものです。