朝、寝起きとともに「疲れた……」と私は言うらしい。
自覚はたしかにある。
疲労が抜けないのだ。
しかし、これは何もいま始まったことではない。
私は子供の頃から毎日疲労困憊だった。
とにかく体力がなく、1日に一つの予定しか入れることはできない。なんならそれが普通だと思ってきた。
なぜなら、私の両親も同じだからだ。
たとえば、午前中に運動会の観戦に行ったら、午後はベッドで休息するのが当たり前の家で育った。
しかし、大人になるにつれて、周りの人たちが1日に何個も予定を入れていることを知った。
もちろん、マイファミリーだって、時にはマルチに予定を組んでいる日もある。
しかし、その後決まって2〜3日は冬眠したように動かなくなる。
さすがにおかしいと思いはじめたが、理由がわからない。
体力が生まれつきないんだ。もしくは睡眠の質が悪いのかな、くらいしか思いつかない。
しかし、妻がある日、「鉄分不足では?」と言った。
女子バスケットボール日本代表の高田真希選手が貧血に苦しんでいたとYouTubeで言っていたらしい。
鉄分不足、つまり貧血。
まったくもって考えてもみなかった。
考えてみたら、昔から顔色がいいと言われたことがない。
「青いよ、大丈夫?」とよく言われてきた。
ある時、鹿肉を食べた。
翌朝、私は「疲れた」の代わりに「眠たい」と言ったそうだ。
しまいには鼻歌を歌う始末。
明らかにおかしかった。
鹿肉について調べると、鉄分が豊富だということがわかった。
それ以来、私は鉄分のサプリを摂取するようになったし、鹿肉があれば喜んで口にするようになった。
今朝の目覚めはよく、まだ暗いうちにベッドから出た。
そして、祖母に習った切り漬けと粕漬けを練習がてら仕込んだ。
それから父が栽培したミニトマトが大量にあるので、保存食としてトマトソースを煮込んだ。
ええい、この際夜はカレーライスにしよう。ストーブの上でじっくり煮込んでやる、と下ごしらえをした。
そして、誕生日の母のために昨夜焼いておいたカボチャのバスクチーズケーキを朝イチで届けてきた。「おめでとう」と言葉を添えて。
朝から活発に動けるようになったーー、というか、勝手に体が動いてしまう。
私はどうやら本当に鉄分が不足していたらしい。
逆に今までその状態でよく頑張ったと言えるかもしれない。
お疲れさん。
今までの私。

