「リチャード・ジュエル」 追記あります! | 映画とネコと、私の好きなもの。

「リチャード・ジュエル」 追記あります!

 

 

こちらは、早く観たくて観たくて、

 

昨日の初日に鑑賞。

 

いつもながら、

信頼度200%のクリント・イーストウッドだから、

安心して観られるんだけど、

 

さらにさらに、素晴らしくて、

 

もう、彼の存在は、人間国宝か、神か、といったところよねーー

 

 

内容は、このトレイラーでーー

 

 

 

 

 

イーストウッド映画は、

昨年の私のベスト③に入る「運び屋」以来。

 

ていうか、あれが2018年の映画で、

この「リチャード・ジュエル」が昨年度だから、

 

その体力はもちろんだけど、

そのエネルギー、精神力といい、

 

いやあ〜、今年90歳になる人間の仕事とは思えないよ。

 

 

もう、神業!笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

 

 

 

 

今回も、唸りました。

本当にひれ伏したくなるぐらいに、見事。

 

リチャード・ジュエルという、

ちょっとユニークな、でも、善良そのものな男の描き方、

 

彼に心を寄せてくれて、支えとなっていく弁護士ワトソンの存在、

そして、彼にあたたかな愛を注ぐ、しっかりとした母親の存在、

 

そんな彼らに対して、

 

最初からジュエルを被疑者と決めつけてしまったFBIの存在、

 

どれもが、

イーストウッドの抑制の効いた演出の下で、

実にリアルに動いていく。

 

決して大仰にならず、声高にもならず、

場を盛り上げようとする

過剰な演出も一切なし、

 

なのに、あの、静かなクライマックスに訪れる

あふれんばかりの感動といったら!

 

 

同時に、

 

ああ、また、イーストウッド健在なりの映画が観られた、

という歓びで幸福感いっぱいになり、

それがまた胸を熱くしてやまない。

 

 

 

 

弁護士役のサム・ロックウェル、よかった。

 

「フロスト×ニクソン」以来、

彼の魅力にすっかり惹き付けられてきた私だが、

この作品でも、

自由な精神で気さくにジュエルと交流する弁護士ワトソンを

彼ならではの持ち味で演じていて、ほんとに素敵!

 

母親ボビを演じる、キャシー・ベイツ。

「ミザリー」であまりにも有名になってしまった彼女だけど、

その後は、コンスタントに活躍しつつも、

その存在感を再確認することはあまりなかった。

 

それが、この作品での演技で、

 

キャシー・ベイツ、ここにあり!

 

という、圧巻の凄さを発揮して、圧倒された。

 

パンフレットのインタビューで、彼女は、

出演依頼を受けた際、

こんなことをクリントに言ったという。

「私は、半世紀以上もキャリアを築いてきました。

でも、今ようやく本当に成功できた気がします」

 

彼女も、サム・ロックウェルも、

出演を決めたのは、イーストウッド監督作品だから、

と、口を揃えて語っている。

 

ことほどさように、イーストウッドはやはり別格な存在なのだ。

 

そのイーストウッドの演出で、名演技を披露したキャシーには、

 

今年のアカデミー賞助演女優賞を是非、とらせてあげたいなあ。

 

そしてーー

 

主役のリチャードを演じたのが、

ポール・ウォルター・ハウザー。

 

「アイ、トーニャ」では、

トーニャをそそのかせる悪い男を演じていて、

正直、いい印象なしの俳優だったがーー、

 

ここでは、その真反対な、善良でピュアな男になりきって、

 

彼を起用したイーストウッドの慧眼に脱帽!

 

 

何度も言うけど、イーストウッド、今年90歳。

それで、

この映画は彼の40本目の監督作品だという。

 

ここまで来たら、

さすがにあと何年、ってやはり思ってしまう。

 

だから、

今のうちに、イーストウッドの世界観を引き継げるような、

若い才能あふれる映画人たちに、

彼の映画の凄さを、どんどん学んでほしいと思う。

 

イーストウッド映画が醸し出す、品格と知性を、

今、引き継げる映画作家って、いるんだろうか。

 

特撮とか3Dだとか、過激な見せ方で、

内容はどれも似たり寄ったりな映画が増産されている中で、

 

 

感性に訴えかける内容の深い映画を、もっともっと観たいし、

 


生きていく上での糧になるような、作品がなくならないでほしいーー


と、切に願ってます〜!

 

 

!追記)

 

ところで、ここに至って、

劇中でオリビア・ワイルドが演じる

女性記者キャシー・スクラッグスについての記事がネット上に蔓延している。

 

現実の彼女は、

この映画のストーリーのように、

FBIの男と寝たり、というような行為はなく、

大変に優秀なジャーナリストだったとのこと。

 

それを知った人々から、

この映画をボイコットする動きまで起こっているというのだ。

 

私自身、この映画の中で、唯一、引っかかる部分があるとすれば、

オリビア演じるキャラクターがステレオタイプに描かれていたことで、

彼女のオーバーアクト気味な演技もあまり気に入らなかった。

(後半、彼女がリチャード母のスピーチを聞いて涙を流すところもちょっと違和感があり)

 

同時に、彼女の存在は、

複数の記者たちを1人の女性として集約させたのかな、

とも思っていたのだが、

 

これが、実際に存在した記者であったとは。。。

 

 

なお、実際のキャシーは、もう亡くなっている。

だからこそ、余計に、
映画で描かれるキャシーは偽りだと告発する声が大きくなっているのかな。。。


リチャード・ジュエルという1人の男の名誉回復の映画が、

なんと皮肉にも、

彼の記事を書いた女性記者をおとしめているかも、
という動き。

う〜ん、何ともですなあ。。。


私は、女性記者に関しての真実は、
英語版の記事もまだ読んでないし、
何とも、判断しかねますが、


イーストウッドは、俄に炎上し始めた、この動きを
どう捉えているのでしょうかね。。。