やっぱり語っておきたい、シャロン・テートのこと。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で
メインテーマとして、というか、
タランティーノの映画愛のシンボルとして登場するシャロン・テート。
(タランティーノ自身は、この映画の“心臓”だと語っている)
この映画の中のシャロンは、
美しすぎて、ピュアすぎて、キュートすぎて、、全く欠点のない、お嬢様という感じで、
本当に、完全無欠の天使として描かれている。
マーゴット・ロビーが今までで最も可愛らしい演技を見せてくれて、
彼女が夫ロマン・ポランスキーと車に乗っていたり、
白いブーツで街中を歩いたり、
あるいは、ビッグ・サーまで行くというヒッチハイクの女性を途中まで乗せてあげたり、
ポール・リビアとレイダースの歌に合わせてリズムをとったり、
プレイボーイマンションでのパーティーで無邪気に踊ったり、
夫に「テス」をプレゼントするために本屋を訪れたり、
自分が出演している映画を観るために映画館に入って、タダで観るおねだりをしたり、
映画館の中では、裸足を投げ出して、心から楽しそうに映画を観たり、
妊娠8ヶ月のお腹で、友達のジョアンナ・プティットと家で過ごしたり、
すべてのシーンで、シャロンはいつも、笑顔!幸せそうな笑顔でいるのだ。
だから、観ているうちに本当に愛おしくて愛おしくて、
その完璧な笑顔のまま、エンディングを迎えるので、
このハッピーエンドで、、、涙があふれてくるのだ。
それは、
よかったね〜、シャロン、あなたはスクリーンにもう1度、大輪の花を咲かせたよ〜
という気持ちでもあったり、
こうして、タランティーノは最大のリスペクトと愛をもって彼女への追悼を捧げたのか、
という感慨であったり、
でも、だからこそ、いっそう、切なくなったことも、また確かなことだった。
シャロン・テート。
当時、「スクリーン」「映画の友」誌などで、彼女の名前を知っていたが、
実際、あの惨劇が世界中に発信されるまでは、
それほど有名な女優ではなかった。
それよりも、
「水の中のナイフ」でいきなり注目され、カトリーヌ・ドヌーブ主演「反撥」で評価を高め、ドヌーブの姉フランソワーズ・ドルレアックらが出た「袋小路」、そして、シャロンを起用した「吸血鬼」と快走を続け、「ローズマリーの赤ちゃん」で決定打をキメた、ロマン・ポランスキー監督と結婚したことで有名になった。
実際、60年代のシャロンは、有名男優とのデート相手といったゴシップでも登場していた。
当時私が好きだったリチャード・ベイマー(「ウエストサイド物語」ほか)とも一時的だが付き合っていた。
念のため、ネットで探してみたら、写真、ありました。
私は当時、映画の友のゴシッップ欄で読んだ覚えがあるけど、
ネットの記事によると、1年間、婚約していたらしい。
62年頃なので、彼女のキャリアもまだスタートしていなかった時代。
その後、何本か映画に出て、次第に知られるようになった。
「サンタモニカの週末」(67)は初期の1本。(初期とはいえ、この2年後には亡くなってしまうのだが)
主演はトニー・カーチスと当時ハリウッド進出していたクラウディア・カルディナーレ。軽いラブコメで、大した出来ではなかったと記憶しているが。。。シャロンの出番は全く憶えてない。
それからポランスキーとの出会いとなった「吸血鬼」。
これも、観たのは確かだけど、内容、憶えてない><
次の「哀愁の花びら」は、ジャクリーン・スーザンのベストセラー小説「人形の谷」の映画化で、
パティ・デューク、バーバラ・パーキンス、とともに、3人の女優の1人を演じた。
確か、テレビ放送かで観た記憶はある。
全体に格調のない、どちらかというとチープな、ハリウッド内幕もの、といったストーリーだったかと。
一応、監督はマーク・ロブソン。当たり外れのある監督だったかと。。
(ちなみに、パティ・デュークは「奇跡の人」の子役出身で、今ではショーン・アスティンのママとしての方がわかりやすいか。バーバラ・パーキンスは「ペイトンプレイス物語」で有名になったが、当時、私はこのシリーズは見ていなかった。なお、彼女はシャロンがポランスキーと結婚したとき、ブライドメイドを務めたらしい)
その後、「ワンス〜」にも登場する「サイレンサー/破壊部隊」。
ワンスの中で、ここだけ本物のシャロンがそのまま出てきたけど、
これは、タランティーノの粋な計らい、というか、よかったね、シャロン!と言ってあげたい。
このわずかな場面でもわかるけど、彼女は決して上手い女優ではなかった。
だから、ポランスキーと結婚して子どもも出来て、
生きていれば、そのまま、セレブ夫人の幸せな生活を送っていたかもしれないのだ。
ポランスキーだって、妻があんなことにならなければ、その後で、セックス絡みの事件を起こさなかったかもしれないし。。。
まあ、それはわからないがね。数年後、子連れで離婚、というケースになったかも、だけど。
そういえば、この映画の最後で、レオ扮するリック・ダルトンが憧れのシャロンについに会う場面。
エミール・ハーシュ演じるシャロンの元恋人が、
シャロンに対して
リックの西部劇での役柄によせて、
もしもダンナ(ポランスキー)が手配されたら彼に頼め、
とジョークで言うシーンがあり、
数年後のポランスキー事件を意識しての、揶揄的なセリフみたいで、ここ可笑しかった。
なお、私の手もとにあるスクリーン外国映画・テレビ大鑑(1972年版)でのシャロンの記載は以下のようになっている。
惨殺されたときのニュースは、最初、新聞で知ったんだったか。
スクリーンや映画の友でも、特集を組んで、記事が出たはず。
(掲載号をはとっくに捨ててしまったのが残念だけど。。。)
そのときの状況が赤裸裸に書かれていて、
ただただショックを受けた。
これは、ハリウッドの汚点の歴史の中でも抜きん出てショッキングな事件だった。。。
ああ〜、もっともっと語りたいことがありすぎる「ワンス〜」、
まだまだこれから続きます。。。。



