「鑑定士と顔のない依頼人」

先日の「シャイン」の記事にも、この映画のこと、UPしましたが(カコ記事→)
年末休み2日目の12月29日。
日比谷シャンテにて、鑑賞!
この映画、
私が思った以上に、
世間での評判が凄くて、
ミニシアター系での久しぶりの大ヒット作になっていた。
だって、
朝一番で見たけど(前の晩、ネットでチケットを予約)
次の回など、
早々と「完売」になってましたからね。
それも、私と同じぐらいの中高年のおじちゃおばちゃんばかり!
この現象は、一体何なのであろうか?
それはともかく、
2013年のベストとも噂されるこの作品であるが、
とにかく、長さを全く感じさせないサスペンスフルな面白さ全開!
1度も眠くなることなく映画を見るって、
近頃じゃあ、珍しい?
(基本、DVDでの鑑賞が多いので、大体眠くなるのよ。。。)
ジェフリーは、ほんと、いつも素晴らしい仕事してる。
彼のカリスマ性というか、
全身から放たれる、オーセンティックな重厚感が、
映画の役柄に息を吹き込み、
どんな作品も、格別のランクに押し上げる。
中年でもセクシーだし、チャーミングだし、
もう、いうことなし!
今回の孤独な絵画鑑定人(兼競売人)も、
ただものでない人生の強者、
といった雰囲気を醸し出していて、
もう、彼に酔うだけでも、
この映画の価値はあると見た。
で、監督があの、ジョゼッペ・トルナトーレである。
彼の映画は、
「ニュー・シネマ・パラダイス」
「海の上のピアニスト」
「マレーナ」
「題名のない子守唄」と見てきたが、
(「記憶の扉」と「みんな元気」(オリジナル版)を見てないのは残念だが)
独特の、
実に「映画的」な
トルナトーレタッチなるものを生み出している。
映画という手法を最大限に活用してるし、
そういう演出の仕方がとっても上手い。
その彼の映画に「画竜点晴」のごとき役割を果たしているのが、
あのエンニオ・モリコーネの音楽。
もう、この2人の仕事は切っても切れない関係である。
逆に言えば、
トルナトーレの映画をトルナトーレせしめているのが、モリコーネの音楽。
だって、あの「ニュー・シネマ・パラダイス」があの音楽じゃなかったら、
あんなに人々の心を捉えたでしょうか?
「海の上のピアニスト」だって、
音楽、失敗してたら、
目も当てられない作品になってたかもしれない。
それほど、あのストーリーはリスクを含んでたしね。
当然、今回もモリコーネです。
でも、今回は、音楽が意外に奥に潜んでいたかも。
それよりも、
ストーリーのインパクトが強かったの。
ただですね。。。。
大どんでん返しがあるというのが
売りのひとつになっていて、
それが分かった後のリピーター料金が1000円、とまで言われて
とにかくも、
「どんでん返し」がかなり評判にはなっていたので、
ま、当然、見るときも、相当に意識して見ることに。
でですね、
いや、マジで、もう読めちゃったのよね。。。
↓
(以下、激しくネタバレ)
大体、ジェフリー扮するヴァージルと
ジム・スタージェス扮するロバートが
ホテルかどこかのロビーで話をするシーンだったか
(先日見たのに、もうこのおぼろげさ加減、年ですね。。。σ(^_^;))
そこで、彼らが座る席の向こう側にいる女性、、、、
彼女の美しい横顔がとても気になったの。
あれって、クレアじゃなかった?
もちろん、まだクレアは顔を見せてない段階ですよ。
でも、なんか、あの横顔の彼女が、
重要な意味を持つんじゃない?って思ってしまったし。。。。。
これは、2度目に見たら、是非、確認したい場面ね。
でも、私のみならず、
勘のいい人なら、すぐにこの結末は読み取れるはず。
あの壁一面の素晴らしい絵画の数々も、
あれが一瞬にして、ゼロになったら、ショックだろうなあ、
と、
もうそこでも想像できてしまったし。。。。
そういうわけで、
あまりの驚きはなくて、
むしろ、
プラハに行った後に、
もっとすごいエンディングが待っているのか、と期待したが、
あれで終わっちゃったし。。。。
と、
ちょっと、ガッカリな要素もあるにはあったけど、
しかし、
本物を鑑定するプロフェッショナルが
偽物とは気づかずに、彼女に恋をしてしまう。
ここに、人生の皮肉が象徴的に描かれていて、
深いメッセージを読み取ることができたのだった。
さらに、
たくさんの名画は、
アート好きには溜まらないはず。
何より、
ジェフリー・ラッシュに
もう1度オスカーをあげたいぐらい、彼が素晴らしかった!
ということで、
2013年最後の映画館鑑賞のトリにふさわしい作品であった。
(映画館鑑賞、極端に少ないじゃん、とか言わない)