思い出のTV「刑事コロンボ」 | 映画とネコと、私の好きなもの。

思い出のTV「刑事コロンボ」

ピーター・フォークが先日亡くなりましたね。

彼を知った最初は、ナタリー・ウッド&トニー・カーティス主演の「グレートレース」(1965)。
当時、70mmでした!

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これは、20世紀初頭を舞台に、NYからパリに向けて自動車レースが開催されるという設定で、それに参加した人たちがあの手この手で優勝を狙うという、ブレーク・エドワーズ監督の、それはそれは楽しくもゴージャスなコメディだった。
ピーター・フォークはこのとき、ジャック・レモン扮する悪党の手下みたいな役を演じていて、2人のボケとツッコミの掛け合いがもう可笑しくて可笑しくて、当時劇場で腹を抱えて笑ったことを覚えてる。

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間の取り方ひとつとっても、彼らのコメディアンとしての才能は並外れていると感心したものだ。
(しかし、あれから数十年、あの映画に主演した4人がすべて亡くなってしまっているとは。。。。)

それから数年もたたないうちに、テレビ「刑事コロンボ」の主役で現れたときは、あの「グレートレース」の小悪党とは似ても似つかぬ貫禄のある存在感で、しょぼくれながらもどこかカッコよくて、いやあ、いいじゃないの!とすっかり嬉しくなってしまった。

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記憶の中にあったあの高い声が、小池朝雄の吹き替えによってかき消され、本人の地声以上にハマって、ずっと味わい深くなったのも大成功の要因のひとつだと思うが(※)、何より、このコロンボの人物像がしっかりと描かれていたことが、後々までの長い人気に繋がったんだろうな。
(※ついでに言うと、コロンボがときどき「よござんすか?」とか「あたしは、、」とか、江戸弁の感じで言う台詞なども大好きで、まさにこれは小池朝雄の独壇場だった)。

毎回豪華なゲストを登場させながら、最初に犯人の犯行を見せ、それをコロンボがどう推理していくかという展開も、それまでの多くのミステリーとは違っていて斬新だった。

フォークの盟友でもあるジョン・カサベテスが指揮者を演じた「黒のエチュード」
「ローズマリーの赤ちゃん」でも強烈な役を演じたルース・ゴードンが作家に扮して大胆な犯行をやってのける「死者のメッセージ」
ドナルド・プレザンスがワインにうるさいワイナリー経営者を演じた「別れのワイン」
ジャネット・リーが忘れられた大女優を演じた「忘れられたスター」
ほか、
どれも見応えがあり、何回見ても面白い傑作揃い。


晩年の彼はアルツハイマーに冒され、自分がコロンボを演じたことも忘れてしまったと言う。
でも、彼が映画史、テレビ史に遺した足跡は永遠に輝き続けることだろう。