蛙の足あと。。。。。 | 映画とネコと、私の好きなもの。

蛙の足あと。。。。。

これは、私の本棚に大事にしまってある本、「蛙の足あと」、私の母方の祖父が書いた自叙伝です。

$映画とネコと、私の好きなもの。

祖父がこの本を幾つのとき書き上げたのか今調べてみたら、何と90歳!
卒寿で現役の長唄の会を催したぐらいですから、元気ではあったけど、ほんと、既に気持ちが老け込んできた私もあやからないといけないわ!

私もこの本を見習って、せめて2人の孫たちに、私の育った時代のことをエッセイに書いて、いつか自費出版しようと思ってるの。その前段階で始めたのが、このブログというわけです。。。

祖父の仕事は邦楽師。2人の息子、つまり母の弟たち(私の叔父さんたち)も、みんな邦楽師。
私の父の家も、建築家の父以外は全員邦楽師でした。
父の父、つまり私の父方の祖父は、十世・田中伝佐衛門という名前で、母方の祖父のお師匠さんだったわけで、まあ、この結婚となったのね。
だもんで、幼少期のみぎり、私の回りは、み~んな、鼓や大鼓(おおかわ)や太鼓を演奏するお仕事という、ちょっと特殊な環境だったかも。
小学校に入っても、そんな仕事の人はいなかったしね。
母方の祖父の家は、青山で隣り合わせ。
毎日のように、お弟子さんに稽古をつける音色が響いてきた。

子供の頃の楽しみは、長唄の会や日本舞踊の会で出演者たちが出す巻物(要は引き出物だけど、私たちはみんなマキモノって呼んでた)。
演奏する祖父や叔父たちにも配られ、それを祖父がお土産に持ってきてくれる。大体甘味のものが多くて、どら焼きだったり、最中だったり、美しい生菓子だったり。
届くのは、会が退けた後だから、深夜と決まってる。
寝ててもおじいちゃんに起こされる。
でも、眠かったけど、なんかシアワセだった。今、振り返ってみても、とっても甘やかな想い出。。。
ときには、酔っぱらって上機嫌の祖父が寿司折を片手にやってきて、そういうときも無理矢理起こされて、食べさせられるの。
こっちは半分寝ぼけ眼で、味などわからないけどね。
でも祖父は自分が買ってきたものを孫が食べているのを見るのが好きで、ご機嫌、酔っているから余計にニコニコしていて、とてもいい顔をしていたわ。

下の写真は、祖父と祖母です。
小さいので、拡大して見てくださいな!

$映画とネコと、私の好きなもの。