想い出のTV | 映画とネコと、私の好きなもの。

想い出のTV

想い出の映画(2)を語る前に、想い出のTVについて語っておかなくては。

私がアメリカ映画にハマるルーツとなったのは、その昔、一週間のテレビ表をにぎわせていたアメリカ製のテレビシリーズだ。
まずは、日本テレビでやっていた「ディズニーランド」(1958開始)。文字通り、アメリカのテーマパーク、ディズニーランドにちなみ、その4つの国のいずれかをテーマに、アニメやドキュメンタリーや実写映画などがオンエアされる。冒頭にはウォルト・ディズニー自身がホストで登場して、小山田宗徳が声をあてていたっけ。幼かった私は、ディズニーがほんとにハンサムで紳士に見えたわん(後年、彼がFBIのスパイだったとか、色々な情報が流れて、彼へのイメージは大分変わりましたが。しかも、日本にもディズニーランドができるなんて、当時はユメにも思い描いてませんでしたよ)。

これを筆頭に、「パパは何でも知っている」(写真:1958開始)「うちのママは世界一」(1959開始)「パパ大好き」(1961開始)「アイラブルーシー」(1957開始)、などのホームドラマに夢中になった。
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どれも家の中が広くてステキで、登場するパパはとにかく物わかりがよくて、子供たちが困っていると必ず助けてくれる。ママはいつもキレイでファッショナブルで、夫婦ともにラブラブ。
そういうイメージは、日本の家庭では考えられなかったもので、すべてが新鮮でショックだった。小学校低学年までで、私の中には、そういう「何でもカッコいいアメリカ」のイメージが植え付けられてしまったみたい。三つ子の魂~ではないけど、この時期にインプットされたものは、絶対的な力で成長期にも影響を及ぼす。
このルーツがあるから、アメリカ映画にもそのまま引き込まれ、その後色々と現実を見るようになったものの、アメリカの欠点すら愛しているという今の私がいる。「アメアイ」おバカになれるのも、アメリカを愛してやまない精神があってこそかもね。

私が子供の頃は、日本のドラマより、アメリカ製テレビシリーズがとにかく多くて大人気だったの。
ホームドラマのみならず、サスペンス系エンターテイメントの「サーフサイド6」「サンセット77」(写真)「ヒッチコック劇場」「ペリー・メイスン」、怖くて怖くて眠れなくなる「世にも不思議な物語」(音楽からして怖かった!)「ミステリーゾーン」、その他西部劇で「ララミー牧場」「ローハイド」「シャイアン」「シュガーフット」「ライフルマン」等々。
もっといっぱいあるけどキリがないのでやめておこう。
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この中でも、マイアミのボートハウスに住む探偵たちを主人公に、ゴージャスなリゾートライフと事件が結びついた「サーフサイド6」は大好きな作品だった。主人公のひとり、サンディを演じたトロイ・ドナヒューが、ほんと、カッコよかったわ。
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でも、この長身でハンサムでブロンドヘアの、いかにもオールアメリカンな彼の全盛期は短くて、「二十歳の火遊び」「恋愛専科」などの映画で活躍後、すぐに太ってキャリアも低迷。後年、「ゴッドファーザーPART2」に端役で出ていたのがなんか哀れだったけど、その後、65歳で寂しい死を遂げたのだった。

その点、「ローハイド」で登場したクリント・イーストウッドはちょっとあんちゃん風の出で立ちで、番組が終了するとともに消えてしまうかと思われたが、予想に反してイタリアでマカロニウエスタンに主演してアメリカに凱旋、その後の驚くべき出世ぶりは誰もが知っているところ。今やアメリカ映画界の最高峰にまで上りつめたのだから、あの当時から知ってる私としては、身内が出世したような喜びなのだ。

個々の作品についてもっと詳しく書きたいのもあるけど、それはまた、別の回に。。。。