FOMCでFF金利の誘導目標を5.25─5.50%に据え置いた。最新の金利・経済見通しでは年内に1回の0.25%ポイントの利下げ実施が想定され、利下げ着手は12月になる可能性が示された。
■パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見
*米経済は相当な進展を遂げた
*米経済における雇用の力強い増加が継続している
*インフレは大幅に緩和したが、依然として高すぎる
*需要と供給を一致させるために制約的な政策スタンスを維持している
*最近の指標は経済成長が依然として堅調なペースで拡大していることを示唆
*民間国内最終消費(PDFP)はより明確なシグナルであり、依然として力強い
*消費支出は引き続き堅調
*設備投資は低調なペースから回復
*労働市場はバランス改善に向かっている
*4月と5月の雇用ペースは依然として堅調
*失業率は依然として低水準
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FOMCで公表した金利・経済見通しによると、政策担当者は今年の利下げは1回のみと予想している。これは3月時点の予想より2回少ない。政策担当者19人のうち4人は、年内に利下げを行うべきではないと考えている。3月時点でそう考えていたのは2人だった。
一方、7人は年末までに1回の利下げが適切だとの認識を示した。2回の利下げが必要だとみる当局者は8人だった。
2025年末の政策金利の予測中央値は4.1%。来年には0.25%ポイントの利下げが4回行われることを意味している。
24年末時点での政策金利の予測中央値は5.1%。前回予想は4.6%だった。