植田総裁会見
共同通信 進行役「藤原」
■声明

・金融政策の維持
・無担保コールレート0~0.1の前回決定を維持 
■展望レポート
・景気の現状 一部に弱めの現状があるが底堅い
・潜在成長率を超える成長を続ける。
・賃金上昇の影響を受けて上昇と予測
・原油価格の上昇に伴う値動きが大きい
・リスク要因については為替市場の動向など注視する必要

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■会見内容
・3月利上げ 追加利上げについての判断材料は何
2%の持続的安定的な物価上昇を其々の材料から点検して判断は基調的な物価上昇率は単一的な指標ではなく
賃金上昇率、物価上昇率、様々な指標で総合的判断


・現在の円安基調は物価上昇には政策の変更はないのか?
⇒金融は為替を直接コントロールするモノではないが為替を動かす重要な要素でもある。基調的な物価上昇に影響を及ぼすという判断が有れば政策の変更を検討する

・現状の円安が与える物価見通し評価は?(朝日、土井)
⇒態勢見通しは今の所影響は出ていない、一過性。
これまでの流れでは物価が下がって来ていたが停滞している、コストプッシュのリスクはゼロではないと考えて注視

・国債減額のタイミングはどのタイミングで行う?
⇒現段階で何時、どのタイミングでというと現段階では前回の政策で語った通り、能動的な手段では使いたくない
長期金利を下げるとストック効果が弱まる。
 

・決定会合後に為替は156円に達したが、政策変更について
外的要因によるコストプッシュでも利上げがあるか?

(テレビ東京大江)
⇒為替円安が基調的な物価上昇率の影響があるかという事だが、為替は物価上昇率は影響があるが、短期的であるが長期的となれば基調的物価上昇に影響を及ぼすと判断できる。
それら予想できる様な状況があれば対応

・政策変更が無かった理由は物価に影響がない無視できる範囲と判断したのか(TBSタケオカ)
⇒繰り返しになるが基調的物価上昇率に影響がないと判断したという事。今後のリスクは0ではないので注視する。

・3月の変更内容に沿って実施(6兆円)を継続するのか、(時事通信みやぎ)
⇒指摘の通り、3月からの変更はなし、

 

2%の目標に略略達成したと見えるが、(日経多田)
⇒日銀見通しではコアコアで25年26年が2%の見通しとなりますのでかなり理想に近づくとなる
政策金利も中立金利に近づくだろう、水準については不確定 

・プライマリーバランスがプラスではない中で減額が可能であるのか?(日経多田)
⇒財政政策と金融政策 は物価の見通しに沿って日銀は金融政策を行う

・来年の春闘を待たずに判断するを具体的に説明希望。
(日本テレビわたなべ)
⇒為替が基調的物価上昇率にどの様に影響するのか、どの様な指標を見るのかについては見通し通りに整合性を見るが、春闘の賃金が現実に市場に反映しているのか、サービス価格の動き原油などの輸入物価の変動の影響、賃金のその後の動きによる

・国債の買い入れについて本日の会合でどの様な意見が出たか
⇒6兆円の維持では反対は無かった

 

・為替の円安要因をどの様に考えているのか?(読売)
⇒控える

・円安が進行してく場合は物価上昇が勢い付くとビハインドザカーブ(読売)
⇒円安の動きは第一の力に影響がある、その程度によっては実質所得と消費に悪影響がある可能性は0ではない。

・G7で為替の影響は無視できないと発言、一方先ほど影響があると発言が有り、発言のフレがあるのはなに?(産経なかた)
⇒為替の変動の所は第一の力に直説影響がある。その後の見極めとして第一の力が上がる事が来年の賃金動向が見極めていくことになる。今後は見通しから上振れた時は政策変更の理由となり得る

中率金利を引き上げて行く判断、中立金利は長期的で見ると段階的であるべきでそのバランスについて
(ロイター木原)
⇒ひとつには中立金利については絞れていない、少しづつ金利を上げる事でその影響も見定めて判断
日本はその様な蓄積がなくバランスを取る事が重要

 

・予想インフレと先行き評価は(ロイター木原)
⇒インフレ率のバラつきがある為に加重平均したりしている。先の中長期に1%半ばくらいにあると判断している。

・展望レポート物価見通しの下方リスクの文言を削除して上振れリスクになっている(日経おおしま)
2024年は上昇リスクを意識している。その後バランスしている

・基調インフレにセカンドラウンドエセクトが現状5%賃上げ、2%インフレ率が続く中で過去の慣例より影響が大きくなると考えるが、認識をどの様に考えているか?(日経おおしま)
⇒推計したとすると値が出ると考えるが、現在は大きめの影響はある可能性はある。

円安が無視できないレベルとは(テレビ朝日高瀬)
第Ⅰの力に影響するがどの位の期間に第二の力に波及しているくかがカギ

 

・物価見通しの確度が高まっているが、その具体的な内容
(ブルムバーグ藤岡)
⇒3月の決定会合では枠組みでは粋値がその枠を超える為に御用済みになった。
 

円安の為替の影響は?(ブルムバーグ藤岡)
プラスの面もある。
 

・物価の見通しは上振れリスクがあると認識の上で緩和的なスタンス?(NHKよしたけ)
⇒3月と比較してどうかというとデータでは3月時点での予想通り(近い)と判断している。その上で原油価格は上振れている、第Ⅰに影響があるが、第Ⅱの力への影響の度合いを注意深く見て行く

・26年⇒19%予測は利上げ判断が出来たのではないか?判断見送りの理由は(毎日新聞たけち)
⇒2%を超えている見通しの中には弱まりつつ過去の弱い力の影響が残っていると判断
0~0.1の短期金利が適当と考えている

 

・短期金利の引き上げで、価格転化、市場金利の影響は?
(東京新聞しらやま)
⇒価格転化が出来ていない中小企業について注視している。
コスト転嫁ができる様になる事は理想。金利を上げた場合の住宅ローン金利等の影響など注視している

・物価目標達成は短期金利の中立金利水準と発言内容であったが、目標が25年には実現できるのであれば、その時に中立金利も短期金利も達しているという考えか?

(ブルムバーグいとう)
⇒現状はその時期を特定する事は困難、概ね

無視できる材料は看過できない、相対的な超円安で貧しくなる筈。 円は1人負け状態と考える、積み残された負の遺産であろう考えるが、どう考えるか?(朝日はら
第Ⅰの力に無視できない。第二の力の基調的物価上昇の2%を下回っている中で円安の影響の中で利上げがプラスかどうかを検討していく

 

・次の利上げ判断はデータの蓄積が無い 利上げの際にどのセクターにどの様な影響があるのか? 時期の推測も希望(読売いけだ)
⇒時期は不明、一般論で利上げは利払い費で消費にも影響する。多様な影響を見て

・輸入物価の波及は半年かかるとなるか中で向こう半年以内は判断しないのか? 次回の7月の判断の可能性は?
(ロイター和田)
⇒輸入物価の波及はラグがあってその都度のラグは影響もラグも変動するが21年-22年に変動したが、足元の物価は急上昇とは異なる。

・基調的な物価上昇が高まる中で金融緩和の度合いは強くなったという事でしょうか?
(東洋経済黒崎)
⇒3月の時点で政策変更した時は3月、4月に物価見通しを含めて3月の政策変更をしているので0-0.1は現状は適切であると考えている
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経済用語の中で難しい用語を以下にまとめました。
 

第Ⅰの力とは=大幅な輸入物価上昇の価格転嫁
第Ⅱの力とは=景気が改善するもとで、賃金が上昇し、それが物価の緩やかな上昇につながるというメカニズム
セカンド・ラウンド・エフェクト= 2次的効果とは、石油製品や食料の価格上昇など、足元のインフレが人々の持つインフレ率の期待値を上昇させることにより、インフレがさらに上昇すること