先日ガレキ広域処理について賛成表明された河野太郎氏ですが。
早速反響があったんでしょうね。ご自身のブログでQ&A書かれてました。
震災がれきQ&A
http://www.taro.org/2012/02/post-1161.php
河野さんにしては珍しく、非常にそっけない書き方してますね。
ささいな事ですが、こういう部分って結構大事な気がします。
広域処理をゴリ押しする行政や首長たちと、同じ種類の拒絶感がします。
コミュニケーションが通じない感じ。
Q&Aの中身はやっぱり行政の丸写しでしたね。
残念です。河野さんなら、もっと違う答え方するんじゃないかと思ってたんですが。
とりあえず気になった箇所を。
●「同じ放射線量を被曝したら、内部被曝も外部被曝も健康への被害は同じです。」
違います。内部被曝は局所的・継続的な被曝であり、外部被曝とは全く別物と考えるべきです。
粒子がくっついて大きくなった物(ホットパーティクル)を吸入や吸飲で取り込んだ場合や、体内で崩壊した際に強烈な放射線を発する場合(セカンドイベント効果)や、隣接した細胞が損傷する場合(バイスタンダー効果)の影響は、ICRPの考え方の枠外です。
でもまあ、河野さんはICRPの立場に立つと決めたのだから、全然OKなんでしょう。
人間の身体を一個の均質な肉の塊とみなす事に決めたんでしょうね。
●「バナナを毎日1.2本食べると、一年間で約0.043ミリシーベルトの内部被曝になります。」
これもICRPの式で計算したら、というだけの話ですね。
ECRRではもっと高くなります。
計算自体は正しくても、計算に使う式がはたして妥当かどうかという事です。
この辺は煙に巻かれそうになる所なので注意が必要です。どこのお役所も、電卓は正しく使ってるんで。
でもまあ、河野さんは(以下略)
●「セシウムは身体の中に溜まることはありません。」
生物学的半減期ですね。セシウムは110日。
でも、例えば心臓は新陳代謝が遅いので、セシウムが溜まると長期間被曝して組織が死んじゃいます。だからバンダジェフスキー氏は、10ベクレルから子供の心臓に異常を見ている訳です。
セシウムだけでも一概には言えないし、ストロンチウムやプルトニウムなんかは一生ものじゃないですか。
あと子供は確かに排出が早いんですが、それは被曝の感受性が強いって事とイコールです。
●「人間の身体も体内に取り込んだカリウムのせいで4000ベクレル程度の放射能をもっています」
「それと比べても100ベクレル/kgの物質を放射性物質ではないと定義してもかまわないと思います。」
まず、カリウム40は人類が地球上に生まれる以前から存在しているので、人間は体内で4000ベクレル程度に保つ形に適応進化してきた訳ですね。
これに上乗せされるプラス分の被曝は別物です。またセシウムはカリウムより2~3倍大きく被曝するし、カリウムは30日で排出されます。両者は全く別物。
また、100ベクレル/kg以下でも放射線を発する物質は当然放射性物質です。
確率的影響については「しきい値無し」というのはICRPですら認めてますよ。ここをゆるくしてしまうと、処分については何でもアリになってしまいます。そこを僕ら言ってるんですよ。
●「阪神大震災では(広域処理で)合計約4万トンを焼却しています。」
http://ech28.org/eiho.pdf
これによると阪神大震災では2000万トンですか。その内の4万トン。
たったそんだけだったの!?
じゃあ今回のガレキは?
http://www.cao.go.jp/shien/2-shien/2-infra/gareki.pdf
2200万トン。多く見積もって3000万トン位か。
確かに大量ではあるけど、今みたいな広域処理は本当に妥当なのか?
これについて他の方のブログですが、処理コストの高さに疑問が出てます。
http://blog.livedoor.jp/nnnhhhkkk/archives/65699950.html
ガレキの処理費用で巨額のお金が落ちるので、どこもやりたがっている構図。
これで被災地が潤う事はありませんね。食い物にしてるだけじゃないですか。
●「バグフィルターでセシウムは除去されます。」
このデータが正しいとしても、実際の所バグフィルターの破損事故が通常のゴミ処理中でも発生してますね。
あと、0・1%出ても全部足すと何万・何億です。
すごい汚染されるフィルターは埋めるからOKという考えなんでしょうが、焼却炉はどうするつもりなんでしょうか。
●「年間の放射線量は0.01ミリシーベルトを上回ることはないので、総量も問題ありません。」
焼却の排気や排水による周辺への漏出と、それによる内部被曝を無視すればって事ですね。
あと、普通に生活や食事する分からの被曝を足し算するのを忘れてます。
これもICRPそのまんまですね。
でもまあ(以下略)
●「(埋立で漏水があっても)汚染水が通過するには相当な時間がかかり、その間に破損個所を補修することができます。」
希望論というか机上の空論ですね。それでいけると思うのがどうかしてます。
本当にそれで今後ずっと管理していくつもりですか。
結局ほぼ全部突っ込みどころでした。
文句は控えるって決めたんだけどなあ。
しかも長いし。