こんばんは。

今年も残暑厳しく

長々と続くのか…と思いきや、

なんだか秋の長雨、って感じの

一週間でしたね。

 

さて、今日も暦について

書いてみようと思います。

 

二十四節気では「白露」の頃。

七十二候では、

草露白(くさのつゆしろし)
鶺鴒鳴(せきれいなく)
玄鳥去(つばめさる)

という季節にあたります。

 

今回は、この中から

私にとっても身近な鳥、

鶺鴒(セキレイ)

についてのお話です。

 

「鶺鴒」は「セキレイ」と読みます。

日本全国で見ることのできる小鳥で、

ちょこちょこと歩きながら、

長い尾を上下に振る姿が

とても愛らしい鳥です。

うちの近くでもよく見かけます。

 

そして、このセキレイ。

実は、日本神話にも登場する

由緒ある鳥なのを

ご存じでしょうか?

 

古事記』や『日本書紀』に登場する、

国生みの神様である

イザナギイザナミ

二柱の神様の前にセキレイが現れ、

その尾を上下に振る姿を見て、

夫婦の営みについて知った

…という神話が伝わっています。

 

そのためセキレイは、

夫婦円満縁結びに縁起の良い鳥

ともいわれています。

小さな体で、

なんとも大きな役割を

果たした鳥ですね。

 

ところで七十二候の「鶺鴒鳴」。

文字どおりに読むと、

「秋になって、

 セキレイが鳴き始める季節」

ということになります。

 

ところが、ここで

少し不思議なことがあります。

実はセキレイは、

一年を通して鳴く鳥

 

むしろ繁殖期にあたる

春から初夏のほうが、

よく鳴いているともいわれます。

 

「じゃあ、なぜ秋の七十二候に

 『鶺鴒鳴』なの?」

ちょっと不思議ですよね。

 

はっきりした理由は

わかっていませんが、

見方を変えてみると、

こんな風にも考えられます。

 

春から夏にかけての産卵や

子育てが終わり、

雛たちも巣立っていく9月頃。

親鳥も少し落ち着きを取り戻し、

仲睦まじく寄り添うセキレイの姿や、

その鳴き声を秋の風景として

捉えたのかもしれません。

 

そもそも日本では、

小鳥」という言葉そのものが

秋の季語になっています。

 

セキレイだけではなく、

ムクドリ(椋鳥)
ヒヨドリ(鵯)

など、年間を通して日本にいる

「留鳥」も秋の季語になっています。

 

つまり「鶺鴒鳴」は、

「この時期になったら、

 突然セキレイが鳴き始める」

というよりも、

秋の澄んだ空気の中に響く、

小鳥たちの声。

 

その代表として

セキレイが選ばれた、

と考えると、なんとなく

納得できる気がします。

 

セキレイの鳴き声は、

高くて少し鋭い声。

夏の暑さが少しずつ遠のき、

空気が澄み始めた頃に聞くと、

その声が空にスッと響き渡ります。

私はこの声を聞くと、

「ああ、秋が来たんだな」

と感じます。

 

鳥の声というのは、

季節の変化を知らせてくれる

小さなサインなのかなぁ。

 

空の色が少し高く感じられたり、

朝晩の風が涼しくなったり。

そして、どこからともなく

聞こえてくる鳥の声。

 

大気が澄んできたことを、

鳥🐓の声で感じる。

そんな季節の感じ方も、

なかなか素敵ですよね。

 

ここまで読むと、

「なんて可愛らしくて、

 縁起の良い鳥なんでしょう」

と思われるかもしれません。

 

ところが!

セキレイには、

ちょっと意外な一面があります。

 

見た目は可愛らしいのに、

実は気が強い( ゚Д゚)

かなり強気です(≧▽≦)。

 

鏡や窓ガラスなどに映った

自分の姿を、別の鳥だと思って

攻撃することもあります( ゚Д゚)

 

さらに、大きなカラスを

数羽で追い立てるような、

なかなか勇ましい行動を見せることも( ゚Д゚)

私も実際にカラスが逃げていくのを

何度か見たことがあります。

何事や~( ゚Д゚)と思いますよ。

 

小さくて可愛いからといって、

「まあ、小鳥だし♪」

なんて油断してはいけません。

そして地方によっては、

セキレイを殺すと、

 子孫に不幸が降りかかる

という言い伝えもあるそうです( ゚Д゚)

 

神話では夫婦円満の縁起物。

そして現実では、

なかなか気の強い小鳥。

…これはもう、可愛い顔に騙されて、

ちょっかいを出さないほうが

よさそうです(≧▽≦)

 

七十二候は、今の私たちからすると

「昔の暦」と思ってしまいがちですが、

よく見てみると、とても細やかに

自然を観察して作られています。

 

草に露が宿ること。

ツバメが南へ帰っていくこと。

そして、小鳥の声が秋の空に響くこと。

 

そんな小さな変化を

ひとつひとつ感じ取りながら、

昔の人は季節を

暮らしの中に取り入れていたんだな~

 

今年の秋は、少しだけ

耳を澄ませてみませんか?

もし高く澄んだ鳥の声が聞こえてきたら、

「あ、鶺鴒鳴の季節だ」

と思い出してみてください。

 

もしかすると、その小さな声が、

「もう秋ですよ」

と、季節の扉をそっと

開いてくれているのかもしれません。

 

 

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