鶴橋康夫監督のお別れ会で友人たちと久しぶりに会った。
皆んな笑っているのは監督が亡くなった気がしないからである。
監督作品の思い出の映像を観ていても亡くなったとは少しも思えない。
監督最後の作品となってしまった女系家族に出演したが、笑いの絶えない愉快な現場だった。
監督が私の演技を観ながら本番中なのに吹き出している顔が忘れられない。
突然ボレロを踊れという指示に本当ですか?と何度もたずねながら着物で踊ったことなど昨日のことのようだ。
出演者にいつも美しい言葉で褒め称える直筆の色紙を贈っていた。
細やかな気遣いのある優しい方だった。子供の頃から拝見している過激な映像が大好きだった。
潔癖症の浅丘ルリ子演じる主人公が服のままお風呂に入るシーン。
黒い袋を被せられ絞首刑になるシーン。震えながらオシッコを漏らすシーン。
刺激を受け、そんな映像に憧れて育った。
女系家族で共演したブレない俳優、同志的友達寺島しのぶ。
二十歳の頃からの演劇仲間六平直政。
そして15年ぶりに会って話した豊川悦司とツーショットを撮ろうとしたら、大竹しのぶが邪魔して何度撮ろうとしても撮れない!隣にいた生田斗真さんが撮ってくれてるのに、なんてこった!小学生か!大竹しのぶ。