今日は劇作家協会の受講生のセミナーがあり、私が講座を開きました。

「少数の者たちの幸せのために」「マイノリティーと演劇」ついて「シュールレアリスム」の演劇について、ピカソやマグリットの絵を取り上げながらシュールな戯曲の利点について話させていただきました。唐十郎さんの「少女仮面」と寺山修司さんの「血は立ったまま眠っている」などを例に挙げながら、バロック音楽の対位法を知り、それを戯曲に反映させレれないものか?と考えて作品を創り上げた話など。そしてその原点は沢田研二さんのグループタイガースのファーストアルバム「ヒューマンルネッサンス」を小学校六年の時に買い「命のカンタータ」や「雨のレクイエム」などを聴いて、図書室で調べ始めたことが原点だった。

そして、テネシーウイリアムズの「ガラスの動物園」のブルーローズに強いシンパシーを感じ唯一無二の花、世界にあり得ない華として生きて良いのだと、勇気を得られた。今も自分が生きていられるのは、あの舞台のおかげであることなど。

皆さん笑いながら、真剣に聞いて下さっていた。懇親会でも歌舞伎好きと宝塚ファンの劇作家たちと面白い演劇とは何なんだ!との話。勘三郎さんが大好きで歌舞伎を観ていたが、亡くなってしまったら全く歌舞伎がつまらなくなってみたくなくなってしまったとのこと。毎日歌舞伎を観ていたらしい。勧進帳を五本も観たらつくづく嫌になり、新作の時だけ観に行くようになってしまったとのこと。血だけではなく、勘三郎さんの遺伝子を持った若手たちが今むくむくと育っているところだからしばし待て。との助言。死ぬ気で演じている歌舞伎役者も今沢山おられると思う。そんな話で盛り上がった。昔から小劇場のフアンで昔の演劇雑誌を集めている若者もいて、見せて貰うと、異常に若い木野花さんと鴻上尚史の対談が載っていた。劇団が多かった時代の、私も野田さんもみんな20代の頃の初めて観る雑誌だった。

10月29日は渡辺流演劇塾7期生のオーディションがあります。来年二月のスズナリでの「深夜特急」に出演するメンバーの募集です。

谷底から這い上がった虎の子たちを熱心に優しく指導させていただきます。

音楽、歌好き大歓迎。ぜひ応募して下さい。週に一度日曜日が授業です。ボイストレーニング、コンテンポラリーダンス。音楽生演奏を学ぶ。そして私の演技実習です。