久しぶりの夢彦です。
久しぶりに晴れた日の午後、彼はいつものように手すりをゆっくりと歩き、
屋根に飛び乗り、テリトリーの見回りに出かけていきました。
15歳とは思えぬ若々しさ。
15年前、近くに住んでいた友人から、生まれたばかりの子猫を貰いました。
私が20歳から一年間だけ在籍していた劇団の同期の友人です。
子猫が三匹生まれ、縞猫が二匹、この灰色のロシアンブルーそっくりの子猫が一匹。
友人はこの灰色の子猫を熱心に勧めてくれたんです。
柴犬の愛子の友人として買うことにした夢彦。
愛子のおっぱいを吸おうと愛子のオナカによじ登りった赤ん坊の頃の夢彦。
それを嫌がり、邪険にした愛子。しかし、夢彦は愛子の影響で、餌をねだるときは
今でも「ニャン!」と「ワン!」に近い、犬語のような猫語を使います。
一階と二階とに分かれて住むようになり、
今では全くすれ違うこともなくなった二匹なのです。