両親と十和田湖の乙女の像を観に行きました。
父が少年の頃から高村光太郎に心酔していたので、
今のうちに行っておきたいと思ったのです。
私も実物を観るのは実は初めてで、前日は興奮して
一睡もできませんでした。
母は子供の頃から出不精で、旅行嫌い。
でも今回は母も昔から憧れている「智恵子」の像をどうしても見せたかったのです。
あいにくの雨でしたが、十和田湖に着いたら晴れてくれました。
奈良から観光客が大勢いらしていて、私の写真を撮って行きましたが
私もこうしてその方たちに撮っていただきました。
「関西のおばちゃんだからずうずうしくてごめんね」とおっしゃるかたたちのパワーに圧倒されました。
あまりの寒さに母がこんな格好で私たちが詩碑を読むのを
待っていました。
震災の後、キャンセルが相次ぎ、十和田湖の回りの老舗のホテルが二件潰れたそうです。
山形県の上山温泉では五件も潰れたそうです。
震災の影響は甚大ですね。
光太郎が亡くなる前に渾身の力を振り絞って作った智恵子の像。
こうして下から見上げると、智恵子が笑っているのに気が付きました。
本当に幸せそうな顔をして、智恵子は笑っていたのです。
泣きそうになりました。
「いさぎよい非情の金属が青く錆びて地上に割れてくずれるまで
この原始林の圧力に耐えて 立つなら幾千年でも黙って立ってろ」
そう書いた光太郎の智恵子に対する思いが幾千年もそこにあるのを感じました。
奥入瀬渓流の写真です。
今回沢山の写真を撮りました。
何回かに分けて掲載します。