コピー人形 | 伊藤 恵利子/あなたの財の運気を回す【大阪・オンライン】

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22日に見たフェイスブックのシェア記事(内容はこちら)
この記事を見たとき、
消えた人たちの気持ちがわかるような気がした。
 
 
いつの頃かもう思い出せないけど、
私はハリボテのコピー人形を作った。
ちっぽけでみすぼらしい私が私自身を守るために
盾になってくれる人形を作ったのだ。
私のコピー人形はハリボテなのによくできていて
【他人がそうあってほしいと思う私】を見せていたようだ。
褒められたりすると、コピー人形の後ろにいる私は
とても冷めた目でそれを聞いていた。
「あなたが見ているのは私ではないのに」
 
 
 
コピー人形は私の一部だから、傷つけられたら私も本当は傷ついた。
けれども傷ついたのは人形だからと私ではないことにした。
人形の後ろの私はいつまでも傷ついて動けないままだ。
 
 
私が仕事に行けなくなったきっかけは、
電車に乗れなくなったことだった。
【不安神経症】
それが私につけられた病名。
ここで落ちたら仕事に行かなくていいのに。
そんな風に思った。
でも本当に恐怖だったのは、
人を押しのけても自分だけが大丈夫だったらいいという
考えが乗客から垣間見えたその瞬間だった。
 
 
 
こうなる2年前、小さな日帰り手術を受けた。
場所は子宮だった。
大きな手術ではなかったけれど、
私の心も体もなかなか回復しなかった。
デパートの上層階に行き、
どうやったらここから飛び降りられるかなと思ったのもこの頃だ。
なかなか回復できない自分を押し殺すように、
私は自分から目をそらす口実のように仕事を続けた。
コピー人形は張り切って、周りの望む【私】を演じていた。
しくしくと泣き続ける私を、ずっと放っておいたまま。
自分の外側に答えを求めて、様々な人に会ったり学びだしたのもこの頃だ。
 
 
 
 
年が変わり、去年の2月、私に乳癌を疑われた。
生検の結果が出るまでは生きた心地がしなかった。
ネットを毎晩検索し、もし乳癌だったらどうなるのか
どれくらい生きられるのか、答えを探し続けてた。
結果は良性だったけど、
その年の12月、もう1つ増えていることがわかった。
 
 
 
自分でない自分を演じるのはもうたくさんだ。
全てを手放そうと思った。
 
 
 
 
現実世界で私を知る人は私が変わってしまったと思っているだろう。
いきなり占い師を名乗りだし、鑑定の募集なんかしだした。
おかしくなったと思っただろう。
実際の私はコピー人形の後ろにいたときと変わらない、
ちっぽけでみすぼらしい、腹黒い女のままだ。
私の現在の立ち位置は、自称占い師のただのおかしな女だ。
占いで稼いでいるわけでもないのに。
 
 
それでも私は、そんな私のことを嫌いではない。
そうしなければ自分を守れなかったのだから。
 
 
最近、私はコピー人形に永遠のお暇を出した。
今までお疲れ様。
私のことをずっと守ってくれてありがとう。
私は私で立って歩けるから、
もう前に立って私を守ってくれなくてもいいんだよ。
もう私の前にコピー人形はいない。
私の中でゆっくりと眠っている。
 
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