昔から、「夏を制するものは受験を制す」と言われますが、

最近の私の実感としては、ちょっとニュアンスが違うかなと感じています。

 

もちろん、夏は天王山でもあるのですが、本当の天王山は冬やすみ。

夏は、ラストスパートに向けて、最後の基礎力を養う時間だと考えています。

 

ところが、大手塾さんは、そうはいかない。

「志望校別特訓」を謳って、集客をしていきます。

思考停止の保護者に一番刺さる宣伝文句が「志望校別特訓」だからです。

 

正直言って、受験学年の夏の段階で、志望校別特訓が役に立つとは思えません。

中学受験では、学習内容がまだ1巡したか、してないかくらい。

高校受験では、全然、単元の消化が終わっていません。

それを考えると、夏は、各単元を1つ1つ丁寧に潰していくのがベストだと考えます。

 

そうなると、実際に入試問題に取り組めるのは、早くても11月、

通常ならば12月となるわけです。

 

大学受験は、ちょっと事情が異なりますが。それはまたどこかの機会に。

 

特に、中学受験で、四谷大塚さんの偏差値で55以下の学校を受験される場合、

四科のまとめに忙殺されるよりも、

全単元の基本問題を攻めた方が有意義だと感じています。

塾、保護者は難しいことをやらせたがりです。

それよりも、基本的なことをやるべきなのです。

 

おそらく、話題の大谷翔平選手も、

160キロの球を打つための特別な訓練を必死にやっているわけではなく、

・タイミングの取り方

・球を飛ばせるだけの筋肉を作る筋肉トレーニングをやっているはずなのです。

 

人間は、そんなに難しいことに急に対応できるわけではないですし、

そんなに難しい問題ばかり、出題されるわけではないのです。

 

さらに、塾の指示通りに勉強していても、クラスは上がりません。

なぜなら、みんな同じことをやっているからです。

 

みんなと違うことをやるから成績が上がるのです。

 

何をやるか。

 

それは、簡単にいうと基礎の充実です。

どうやるかは、経験豊富な先生方に直接聞くのがベストだと思います。

 

逆転の土台を作る夏が近づいてきます。

みんな、頑張りましょう!