セインとハルキは変わり果てたメイン・タワーを後に、その地下の心臓部に迫った。


そこには誰もいなかった。


もちろん、誰がいたのかは、この二人は知らない。

だが、なにか人為的な操作に人為的な操作が重なったことは理解できた。

 

まず、地下の側壁部のコンクリートはところどころ、土がはだけ、叩けばわれるくらいに劣化して、かろうじて、その体面を保っていた。


フロアもパワーショベルでコンクリートを掘り起こしたかのように、土とコンクリ―ト、その内部の鉄筋で交錯していた。


動力を送るための太いパイプラインもタコが人間に捉えられる前のようにその触手を乱雑に暴れさせ、その内部の血管を露呈させていた。

おおよそ、もとの機能的な整理された空間など思い返すこともままならない。

 

だが、そんな状況でも思い返すまでもない構造はあった。

 

つまり、生きているものはあった。

 

それも、もっとも大事な部分。

 

魔法力制御装置である。

 

何物かの手で人為的に守られたとしか思えないほど、その場所だけ、乱獲の手がおよんでいなかった。

 

 

どちらにせよ、二人には今のところ、手におえる代物ではない。

だれか専用の技術諸班が事態を改善に導くまで待つしかない。

 

そのため、二人はその場を後にした。

 

そして、国防機構に官庁にて、そこにいるべき者達と事態の収拾を図る諸策を練ることにした。