最初の人間×いのちの戦場 | eren’s diary

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先日、アルジェリア戦争を題材
にした映画を2本鑑賞しました。

アルジェリア戦争について、
そして2本の映画について
紹介しようと思います。

「最初の人間」については、
アラブ人とフランス人の共存
について葛藤する作家の現在
と過去のシンクロ

そして母親とアルジェリア
への変わらない愛ともどかしさ
が伝わってくる作品でした。

「いのちの戦場」については、
無差別に人を殺していく惨さ
が伝わってきてました。
戦争をする意味が見出だせず
壊れていく主人公を見て、
改めて戦争の恐ろしさ
を感じました。

ただ、フランス人とコロンと
アラブ人の複雑な戦いがもう少し
描かれていればもっと臨場感
があったかもしれません。



■アルジェリア戦争とは、

1954年から1962年にかけて行われた
フランスの支配に対するアルジェリア
の独立戦争です。

フランス本土と当時はフランス領であったアルジェリアの内戦であると同時に、

アルジェリア地域内でフランス本国
と同等の権利を与えられていたコロン
と呼ばれるヨーロッパ系入植者と、

対照的に抑圧されていたベルベル人
やアラブ系住民などの先住民
(アンディジェーヌ)との

民族紛争及び親仏派と反仏派の
先住民同士の紛争

かつフランス軍部とパリ中央政府
との内戦でもある。

フランス政府では公式には戦争として
認定されず、

「アルジェリア事変」や、
「北アフリカにおける秩序維持作戦」
と呼称されていましたが、

1999年10月になり法改正され正式に
「アルジェリア戦争」と記される様に
なりました。

ヨーロッパ系コロンと、
同化によって市民権を付与された
ユダヤ教徒や一部のムスリム

以外の先住民は

差別、抑圧されており、

1945年の第二次世界大戦終結後、

アジアなどから急激に広がった
民族自決の流行の中で、

反仏抵抗運動が高まっていました。

1952年1月に起こったフランス
によるチュニジア民族運動弾圧は、

植民地支配に固執するフランス人
の国際的評価を下げました。

また、1954年のジュネーヴ協定
によってインドシナ4国が正式に
独立に至ったことは、

フランスの全植民地・海外領土
に暮らす人々を力づけました。



■最初の人間

「異邦人」「ペスト」などのフランスが
世界に誇る作家、アルベール・カミュの
未完の遺作であり自伝的小説を映画化
したヒューマン・ドラマです。

成功した作家が母のいる故郷
アルジェリアを訪れ、

フランスからの独立を懸けて戦争
を繰り広げる故郷の現状を憂い模索
する姿を描きます。

監督は、『家の鍵』などの
ジャンニ・アメリオ。

主人公の作家を、今村昌平の
『カンゾー先生』に出演した
ジャック・ガンブランが好演。

カミュの家族の歴史と思想が、
現代もなおくすぶる国際的な問題
や自由と平等の定義と呼応します。

1957年のアルジェリア。

フランスに住む作家のジャック・コルムリ(ジャック・ガンブラン)は、独立紛争まっただ中の故郷に帰ってきました。

母(カトリーヌ・ソラ)は、かつての
アパートに今も暮らしていました。

旧友に頼まれ彼の過激派の息子の釈放
を政府に掛け合ったコルムリでしたが、
その息子は断首刑に処されてしまいます。

そんな中、コルムリは自由と平等の
ためにラジオで演説します。





■いのちの戦場-アルジェリア1959-

200万人のフランス人兵士が戦地に
送り込まれ、

アルジェリア人の死者が60万人に
達したと言われるアルジェリア戦争
を題材にした戦争映画。

1954年から1962年に起こったものの、
政府が1999年までこの戦争自体を
公式に認めなかったが、

フランス最大の植民地独立戦争の事実
が明らかになりました。

企画発案者であり、主人公の新任中尉
を演じるのは『ピアニスト』の
ブノワ・マジメル。

『ホステージ』のフローラン・エミリオ・シリ監督が手掛けた生々しい戦場シーン
と濃密な人間ドラマに注目です。

1959年、フランスからの独立を求める
フェラガ(ゲリラ)とフランス軍の
戦闘が続くアルジェリア。

新しく赴任してきたフランス軍の
テリアン中尉(ブノワ・マジメル)は、
戦場で常態化している拷問と虐殺の
事実に嫌悪感を抱く。

そんな彼に、部下のベテラン軍曹
ドニャック(アルベール・デュポンテル)
は何か言いたげな視線を向けます。