前回の投稿で、

 

 

『助けてください』という言葉について書きました。

 

ですので、『助けてください』を言い続けたらどうなるか試していました。

 

『ありがとう』を何万回言うといいとかあるし、
じゃあ『助けてください』でもいいじゃないかと考えてみたのです。

 

すると、心の奥からどんどん『助けてください』があふれ出てくるような感じになって、今までいかに自分が助けを求めることができなかったかよくわかりました。

 

そして、繰り返すうちに内側から力が湧いてくるような感じになりました。
 

本当はずっと助けてほしがっていたのだなと気が付いたのです。

 

自己責任。
迷惑をかけてはいけないという風潮。

 

『助けてください』って言いづらい世の中ですよね。

自己責任という言葉には、相手を追い詰めるのに十分なぐらいの破壊力があるなと思います。

 

確かに自分で選んだ人生ですが、誰だって自分を不幸にしようとして生きている人なんかいないと思うのです。

 

一生懸命頑張った結果、それでもうまくいかなくなる時だってあるでしょう。

 

日本人は真面目で頑張り屋さんも多いので、ぎりぎりまで誰にも頼らず、自分で何とかしようとする人もいると思います。

 

この混沌とした世の中で、どうやって生きたらいいのかわからない、何が正しくて、何が間違っているのかわからない、これから先の道しるべが見当たらず、不安や心配を抱えている、そういう場合もあるかもしれません。

 

助けを求めていても、うまく言葉に表せないとか、そう思う自分に気が付いていない場合もあるでしょうし、その中でもがいている人もいるでしょう。

 

本来『自己責任』というのは他者にいう言葉ではなくて、
自分を改める時に使う言葉のような気がしますが、

 

中には、人を見下すときの言葉のように使われていることもあるし、コロナ後は苦しい状況の人に対して『自己責任論』を強く言ってくる人も増えたような気がします。

 

運動指導をしていても、本人がそれでいいならどんな体型でも別に構わないと思います。
 

もしも本人が痩せたいとか思われていたとしても、太ったのは自分のせいでしょ、とは思いません。

 

なぜなら、一つの結果を生むのにはさまざまな要因が絡まり合うようにあって、その人自身の問題だけではない可能性もあるからです。

 

例えば、一つの結果に行き着くためには100ぐらい理由があると思うのですが、

 

太っている=食べ過ぎ→自分のせい

 

と、一つの答えで決めつけるのは視野が狭い考えだと思いますし、短絡的ではないでしょうか。

 

『自己責任ですよね』

と言ってしまう人は、その返事しか持ち合わせていないというか、その背景や様々な要因を見ることができていないかもしれません。

 

また、いつ逆に自分がその立場になるかもしれませんし、想像力をもう少し働かせてみるのも大事です。

ですので、自己責任論を言ってくる人がいたら、気にせずに、

そして、他者に言われたからと言って、自分を責めなくていいです。

自分を評価できるのは自分だけですから、他の人の評価は参考程度で、右から左でいいのではないでしょうか。

 

『助けてください』という言葉は、勝ち負けでいう負けではありません。

 

両手を上げてお手上げ状態になるのは、完全に自分の手から結果を手放す意味があり、あとは信じて任せますということです。

 

イメージ的に白旗というか、負けを認めるようで言いにくいかもしれませんが、
『助けてください』という言葉が出るのには、一度その課題に向き合ったけどどうにもならなかった、という意味が含まれています。

 

ということは、
 

『助けてください』=自分の課題に向き合った

 

ということを認めた意味でもあります。

 

精神の病に罹患している人の中には、自分は病気ではないという認識の人がいるというのを何かで読んだことがあります。

 

症状にもよると思いますが、病気かどうかが認識できなくなるのかもしれません。

そして、認識ができていないと治癒に向かいません。
自分は病気ではないと信じ込んでいれば、治そうとはしないですよね。

 

逆に、自分が病気かもしれない、どこかおかしいかもしれないと思える人は、実は自分を正しく見えていて、認識できているということです。

 

ですから、『助けてください』と言える人は、ちゃんと自分の課題に向き合った結果出る言葉ですし、自分を正しく見ることができています。

 

だから、『助けてください』って言ったもん勝ちなんです。
 

素直に心のままに、堂々と言って、両手を上げていいんです。

 

課題を委ねて手放すと同時に、向き合った自分に万歳です。

 

『私は正しい!』と自信をもって宣言し、声が大きくて強気な人が世界を動かしているように思えますが、実は客観的に自己認識ができていない可能性もありますし、

もしかしたら、真実は逆で、
 

『自分はこのような課題があって解決ができないでいる。助けてほしい。』と小さな声でも言える人の方が、自分を正しく認識できているかもしれません。

 

いかがでしたか。

 

勝ち負けはありませんが、もしその例えを使うなら、
素直に『助けてください』といったもん勝ち!ですね。

 

今日もお読みいただきありがとうございます!