遠くの彼にテキストをおくります。
あいたいよ。
ぼくもあいたいよ。
まいにち、
彼にたくさんのテキストをおくります。
いやだったこと
くるしかったこと
たのしみなこと
うれしかったこと
彼をだいすきなこと
週末、こどもたちが元夫のもとで過ごすあいだ、
わたしは彼と過ごします。
彼と音楽聴き、
演奏し、
映画を見、
ごはんをたべます。
ふたりのとき、
ふたりともあまりしゃべりません。
ことばを声にするまえに
たいてい通じてしまうから。
でも離れたとたん、
わたしはスマホをとりだします。
そしてふたりのときにいえなかったことを
ひとつひとつ文字にします。
ことばを声にするのが、こわい。
わたしの声が空気をふるわせ、
相手の耳で反響し、
合わせた目がかすかに揺れる。
その揺らぎを受けとめるのが、こわい。
テキストは、彼の揺らぎをつたえません。
このところわたしは変化のときです。
離婚した2年前は、
周り、環境が劇的に変わりました。
いまは、
内部の変化のとき。
それを意識して、
会うべきとおもう人に
会いに行くようにしています。
内部を見つめる日々は
とても辛かった。
見たくなかったじぶんに
出会わなければいけなかった。
ずる賢くて
嫉妬ぶかい、
八方美人で
見栄っぱりでした。
ひとつひとつのじぶんの情けない姿に
なんどもガッカリしました。
もっと強く清くうつくしい人間だと、
おもっていました、正直。
それに仕事ができて、
家事も育児もこなせるとおもっていました。
だけど現実、
毎日のようにミスをし、
くたくたになって仕事から帰って
ご飯もまともに作れない。
ぜんぜんちゃんとできない。
なにをやっても中途半端。
離婚して、
わたしを馬鹿にしつづけた元夫の
鼻をあかしてやろうとおもっていたのに。
とんだうぬぼれでした。
現実に目をさますたび、
いたたまれなかった。
そしてその度に彼に別れを告げました。
こんなじぶんを愛する人などない。
全力でにげました。
それは彼からにげるということでなく、
じぶんからにげているのでした。
彼は傷つきました。
そりゃそうだ。
でも、
逃げて逃げて、
逃げられないと悟って
悲しく惨めなすがたで彼の元にもどると、
彼は、わたしをそのまま抱きしめてくれる。
それがわかっているのに、
遠ざかろうとする。
彼のこころを信じていないのです。
だから彼は傷つきます。
ほんとうは、
わたしが
わたしを信じていないの。
こんなわたしは拒絶される。
拒絶されるのがこわい。
そうなる前にじぶんから。
今年に入り、
自分がきちんと評価されていない、
会社にも
友人にも
親にも。
そんな憤りを彼にぶつけてきました。
そして徐々に気づきました。
じぶんは自分が思っているほど
できていなかった。
恥ずかしさでいたたまれなくなりました。
それでも。
そんな自分でもいい。
そんな自分からスタートするんだ。
さんざん彼に当たり散らしたあとは、
なぜだかそういう気持ちになって、
なにかをひとつ、のりこえられました。
でもふたたび苦しさは突沸する。
つい最近まで、
苦しさと安堵を行ったりきたりの日々でした。
そして突沸の頻度はあがり、
こころもちの高低差も広がっていきました。
限界でした。
まだつづきます。

