私はこのブログを通して広告サイトを翻訳すると外国人(特に中国人)たちがすぐそれに飛びつき買い漁る、というような言い方をしてきました。
表現はともかく、彼らが使い切れない金をもち、それを使いたがっているのは事実です。
20数年前、バブル全盛のころの日本人も外国に行っては土地や車、美術品を買い漁った人がありました。
まさに買い漁った、というのは同じなのですが、あのころの日本人と今の中国人がおかれている状況はまるで違います。
もっているお金の規模も、使いたがっている度合いも桁外れなのです。
なぜか…。
まず基本的なデータを整理してみましょう。
GDPは、昨年中国が日本を抜いて世界第二位の経済大国になりました。
それとやはり昨年、温家宝首相から重大な発表がありました。
・都市部の人口が増えて、農村部の人口と同じになった。
・農村部の「一戸当たりの年収」が全国の平均年収とほぼ同額になった。
温家宝が喜ばしいとばかりに言ったこの数字は何を意味しているのでしょう。
有名な一人っ子政策は1979年に始まりました。
また中国は平均寿命が高く、80歳、90歳の老人がいくらでもいます。
一戸あたりとは、いったい何人くらいを指しているのでしょう?
一人っ子 + 両親 + さらに祖父母 (多いところだと、父方・母方、両方の祖父母)+ もしかしたら、さらに その両親が健在だったり…
平均すると六、七人くらいはいそうです。
つまり農村部の一人あたりの年収は都市部の 1/6 か1/7 ということになります。
中国四大銀行の融資先の82%は国営企業だといいます。
残りは個人経営の企業と言いたいところですが、多分外国資本による工場への融資が占めるのではないでしょうか。
都市部で働く人は、その多くは農村から出てきて欧米や日本の工場に勤めているのでしょう。
外国資本が中国にやってくるのは、安い人件費を求めてです。
あちこちの工場で給与アップのデモが行われたりしていますが、そう容易く給与が上がるとも思えません。
世界第二位の経済大国。そのお金はいったいどこへ行ったのか。
ほんの一握りのエリートが勤める国営企業に集まっていることになります。
1978年に市場原理を取り入れてから、中国は一気に上り詰めてきました。
右肩上がりの、その三角形の面積の大部分を共産党と国営企業で独占してきたのです。
ところが膨らんだそのお金を消費する商品やサービスなどがついてきていない。
それは当然のような気がします。
国営企業だけで、人々の多様なニーズを満足させるのは無理です。
民間企業が国営の何倍も育たない限り需要を満足させることはできません。
かくして使い切れないお金がたまった。
そのたまったお金を使おうという機運が高まってきた。
それが中国人の買い漁りの理由です。
(以下、次号)