アジサイって種で増やせるって知っていましたか?
普通、アジサイは挿し木で増やします。
そうするとクローンとして増やすことが可能です。
もう一つの増やし方として種で増やす方法があります。
アジサイの花の咲き方は、は大きく分けるとガク咲きと手毬咲きに分かれます。
ガク咲きは大きな花が額縁のように花の周辺に咲きます。
手毬咲きは大きな花が丸く手毬のように咲きます。
ここまで「花」と言っている部分は「装飾花」といわれていて実は花本体ではなく、厳密にいうと額になります。
では本当の花はどこにあるのでしょうか。
本当の花は「両性花」といいます。
ガクアジサイのほうがわかりやすいのでガクアジサイで説明しますが
額縁のように見える大きな花が装飾花です。
その真ん中に小さな花がたくさん咲くのですが、これが両性花、本当の花になります。
手毬咲きのアジサイは手毬のように見える花全部が装飾花です。
その装飾花をかき分けて内側を観察すると小さい花がポツポツと咲いています。
これが両性化になります。手毬咲きの両性花は階下の期間が短く、しかも目立ちません。
パッとしないので見落とし気味になります。
受粉しても装飾花には種はできません。
両性花にのみ種ができます。
こうして種を採取するのですが、果実の中に入っている種は、一粒の大きさがケシの実くらいの大きさです。ものすごく小さいです。
この種をまいて発芽させ、大きくしていきます。
種まきしてうまく育てれば2年後に花が咲きます。
種から育てたアジサイは親のクローンではありません。
花粉を提供した親と種を作った親の両方の遺伝子を受け継いだ子孫となります。
親と同じような花を咲かせるものもあれば親と違う形状の花が咲くものもあります。
どんな花が咲くのかは、咲かせてみないとわかりません。
ですので種まきして2年後に花が咲き、その花を見てがっかりすることもあれば、飛び跳ねるくらいうれしくなることもあります。
種をまくとき、あまりにも小さいため、一粒ずつ撒くことができず、ある程度の数を指でつまんでパラパラと撒くのですが、どうしても種同士の間隔が密になってしまうため、発芽して少し大きくなってから1本1本を間隔を広く取るよう植え広げという作業をします。
この植え広げの作業を昨日行いました。
かなり疲れる作業です。
でも、これからこの種から発芽したアジサイがどんな花を咲かせるのか、それを考えるとウキウキしてきます。
この苗たちが大きく育つまでまだまだ手がかかりますが、このウキウキ感を忘れることなく育てていきたいと思います。