『南北朝鮮』
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・金日成・朴正熙政権の南北朝鮮における合意事項
1972年7月4日、朝鮮の南北政府は、朝鮮統一についての『南北共同声明』を発表した。
声明内容は、
①自主的に ②平和的に ③民族の大同団結で統一 をはかるというものでした。
この声明は、上述記事の1948年の南北連席会議とは別な意味(政府間声明という点)で、朝鮮統一の歴史上、特筆すべきものといえます。
『金日成×朴正熙時代の南北交流』 (朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂 296~297頁より)
【南北共同声明(前略分)】
一 双方は次のような祖国統一原則について合意をみた。
(1)統一は外部勢力に依存したり外部勢力の干渉をうけることなく、自主的に解決すべきである。
(2)統一は互いに相手側に反対する武力依存によらず、平和的方法で実現すべきである。
(3)思想と理念、制度の差異を超越してまず単一民族として民族の大団結をはかるべきである。
二 双方は南北間の緊張状態を緩和し、信頼の雰囲気をつくりだすために互いに相手側を中傷・誹謗せず、大小にかかわりなく武力挑発を行わず、不意の軍事的衝突事件を防止するための積極的な措置をとることに合意をみた。
三 双方は、断ち切られた民族の連係を回復し、相互の理解を増進させ、自主的平和統一を促すために、南北間に多面的な諸般の交流を実施することに合意をみた。
四 双方は、現在全民族の大きな期待のなかに進められている南北赤十字会談が一日も早く実を結ぶよう積極的に協力することに合意をみた。
五 双方は突発的な軍事事故を防止し、南北間に提起される問題を直接・迅速・正確に処理するためにピョンヤンとソウル間に常設直通電話を設けることに合意をみた。
六 双方はこうした合意事項を推進させると同時に南北間の諸般の問題を改善、解決し、また合意をみた祖国統一の原則にもとづいて国の統一問題を解決する目的でキム・ヨンジェ部長とイ・フラク部長を共同委員長とする南北調整委員会を構成し、運営することに合意をみた。
七 双方は、以上の合意事項が祖国の統一を一日千秋の思いで渇望してきたすべての同胞のひたすらな念願に合致するものと確信しつつ、この合意事項を誠実に履行することを全民族の前におごそかに約束する。
互いの上部の意を体して
一九七二年七月四日
キム・ヨンジェ
イ・フラク
朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂 295頁より
<参考資料>
・朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂
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