http://www.tbs.co.jp/vivit2015/(ビビットホームページより)

 

 

朝のバタバタした時間でしたが、ちょうど8時ごろにTBSの報道番組『ビビット』で、今年おこなわれる韓国平昌の報道について、統一朝鮮アイスホッケー合同チームの問題を端に「南北が大ゲンカした」という、南北融和ムードに冷や水を浴びせてやろうと満々な気で、東アジア地域の平和をぶち壊そうと画策する報道がされました。

 

このような報道に対して、同局番組に以下の抗議文を送らせていただきました。

 

http://www.tbs.co.jp/vivit2015/confirm/(ご意見・ご感想)

 

 

先ほど8時10分ごろに報道された平昌五輪に関する、南北合同における北朝鮮と韓国の関係者における「喧嘩報道」ですが、私はかなりの疑問を持って拝見させていただきました。

たしかに南北合同のアイスホッケーチームで、大会のために多大な努力を続けてこられた、除外された韓国チームの監督や一部の選手についての心情は当然理解できます。

 

しかしながら「そうした論理」を拡大させ、これ見よがしに北朝鮮の「身勝手ぶり」を演出するのはやりすぎです。

 

民放では貴社だけではありませんが、まるで南北融和が進むことを嫌うかのごとく、そうした内面的な意識を持って、また日本の一方的な国民感情だけを優先して、およそ公平中立とはかけ離れた報道において、アリバイ作りのごとく一部の在日コリアンの女性ら(韓国籍)の「街頭インタビュー」で正当性を担保したようなやり方には、私の意見としては、正直姑息さを感じました。

 

余談ですが、「韓国政府」が朝鮮籍から韓国籍変更者に対して、総連の催し物や関係者と一切接触するなという、自由や民主主義とはかけ離れた誓約を押し付けている事実はご存知でしょうか。そこのところ韓国法務部に問い合わせて頂ければ裏は取れると思います。

 

もちろんこれは韓国政府だけを批判するものではなく、米有力識者であるポール・クレイグ・ロバーツ氏などの論評を拝読していただければわかると思いますが(ネットで翻訳サイトがあります)、日本も含めたアメリカなどの陣営が「常に正しい」という保証がどこにもないのです。

 

マクロな視点でみると、南北関係が進展することは、東アジア地域における軍事衝突のリスクを下げることにつながり、日本の安全保障にも寄与し、各国間における新たな経済的かつ政治的安定性を確保する重要な機会となりえるはずです。

 

それなのに、日々のマスコミ報道を拝見していると、北朝鮮を弁解の余地のない悪者として常に描き出し、つねに圧力一辺倒で圧迫し、このまま東アジアの緊張を高めることによって、軍事的利権を確保を画策しているのではないかと勘繰ってしまいます。

 

事実、日々の露悪的な報道姿勢には正直辟易しております。戦前や戦後における朝鮮半島の歴史的な境遇や連続性を無視し、なぜ今のような政治的情勢となっているのか、もう少し関係資料を模索されて、客観的な報道をされることを心から望みます。

 

※僭越ながら、参考までに資料を提示しておきます

『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第3巻 勁草書房

 

 

向こうからの返事があり次第、追記で皆さまにお知らせしたいと思います。