〈動画説明〉


のりこえねっと(http://www.norikoenet.org/)企画、デモクラTV(http://dmcr.tv/)
協力のもと、2014年10月25日土曜日、19時から22時まで3時間、生放送で
放送した番組のアーカイブ。

26日の福島県知事選投票日、福島から沖縄へ。
そして来春の統一地方選挙へ。
いま「ヘイト」と呼ばれる「いやな雰囲気」が広がっていると言われています。
なぜそれが「いやな雰囲気」なのか。
安倍政権と関わりがあるというのは何のことなのか。
あまり知られていないことから、基本的なことまで、総ざらいして、
わかりやすく、お伝えしていきたいと思います。

<司会>
辛淑玉 (第一部、第二部)
北原みのり (第三部、第四部)

<出演>
野間易通
石野雅之
木野トシキ
近藤昭一
鈴木耕
佐藤圭
神原元
石川大我
マエキタミヤコ
池田香代子





前回(その4)の続きとして、そんな在特会集団を支えている『ヘイト閣僚』を記事で紹介していきたいと思います。

動画は45分以後です。



■安倍内閣ヘイト閣僚■


山谷えり子=国家公安委員長

在特会と懇意・関連団体顧問



高市早苗=総務大臣

ネオナチと写真・ヒトラー賞賛本に推薦文



稲葉友美=政調会長

ネオナチと写真




そして今回、2014年衆院選挙を経て12月24日に『第3次安倍内閣』が発足し、その主な顔ぶれを見てみると、これら三氏の女性閣僚はいずれも同じポストを続投しております。

つまりヘイト政権の再確立です。


この前の第2次安倍政権の時にしろ、『うちわ問題』や『政治資金で歌舞伎座鑑賞』の件は一発辞任に対し、私からすれば問題はあるにせよ、辞任された二人(小渕・松島両氏)の方が「まだマシだった」と感じてなりません。

つまり日本の政治的責任の追及のネタとして、「お金に絡むこと」は身体検査の対象となるが、法律に「ダメ」と書いていないものは、つまり極論を言えば「何でもアリ」というわけなのです。それが現在の日本政治のあり方であり、マスコミを含めた社会の認識なのです。


一歩外に出てみれば、海外における連日の報道として、安倍内閣を含めこれらの女性閣僚はゴリゴリのネオナチや極右であることが指摘され、英国ガーディアン(大手新聞社)に至ってはそれに関する『キャンペーン』をはっております。



それは『慰安婦否定』から始まる日本の歴史修正主義しかり、ネオナチの最先端としての認識が広く共有されている現実があります。それに比べると、日本のマスメディアの反応は一様に鈍く、第3次安倍内閣でも未だに生き残っているこの三人の女性閣僚は、欧米先進諸国からしたら一発レッドの退場物です。

また山谷えり子国家公安委員長においては、その要職は『ポリスミニスター』(警察権力を司る者)として、日本の全警察を動かす立場の人間であるにも関わらず、無法者の在特会集団の幹部と『懇意』(懇ろ)な関係であるということ、これについてデモクラTVの鈴木さんは、「うちわ問題」よりもむしろこちらの方がスルーされることについて大きな懸念を示し、関係するその他の女性閣僚についても、高市早苗氏が「原発事故で死んだ人はひとりもいない」と平気で放言したことについてに触れ、つまり『人権意識』が根底から皆無であることを指摘されました。


そして山谷えり子氏について、『外国特派員協会』での在特会との癒着騒動への海外・国内記者らの詰問での「しどろもどろ」の会見であったこと、具体的な発言や自己の責任については一切触れず、「日本は人権を大事にしてきた国柄でございます」だのと、非常に訳のわからない答弁となり、日本の大手記者クラブであぐらをかいてきた当氏にとって、自身の「拉致問題」の意気込みを話す場所がほとんど『自分と在特会との関係』の指摘・追及にさらされ、出鼻をくじかれ大いに慌てふためいていたところに、すかさずNHKの記者が「拉致問題は~」と必死にフォローする始末でした。


しかし、この会見から浮き彫りになったことは、日本国内の大手記者の追及が非常に甘いということ、隔心的質問は全て海外や国内のフリー記者の「健闘ぶり」が注目されたこと、いやむしろそれは「ジャーナリストとして普通の行動」であったことは誰が見ても明らかですし、当事者の方々もきっとそうおっしゃるでしょう。



またこの問題について、唯一大々的に取り上げた日本の新聞社として東京新聞がありますが、そこに勤められる佐藤さんは「そもそも問題を知らない、実際のヘイトスピーチも見たことがないし、そのような実態をつかめない大手記者らが現場に行っても適切な認識がもてず、ただ騒いでいる集団にしか見えない、むしろカウンターの方が怖いという結論に至ってしまう」とおっしゃられました。

ゆえに、まずもって報道しなくてはいけない存在を忘れ、それ以前にこの問題自体の本質を理解できないがゆえに報道することもできない、第一わからないというのが現実だということです。


そしてここで問題をいち早く理解できるひとつの写真が登場します。

動画は51分34秒以後です。


そこには渦中の女性閣僚である山谷えり子氏と在特会幹部らとの親しげな集合写真が写っていて、オレンジの服を着る山谷えり子氏から右の、正面から見て一番右端の男性は、海外でも有名な「増木重夫」(ますきしげお)という人物で、安倍首相が自身のブログで親しげに「増木君!覚えているよ」と書いたことから一気に飛び火し、それが仇となり「安倍晋三と増木重夫は親しい」という内容が、全世界的に報道されるという結末に至りました。

ちなみに日本の報道でこのことは一切皆無でした。


つまり日本の記者よりも有名なこの人は、ニューヨーク・タイムズの記者が「Masukikun!」と呼ぶくらいで、知る人ぞ知る有名人なのです。(もちろんネガティブな意味で)


そしてこの増木氏というのは、当時(2009~2010)在特会の関西支部の責任者でありました。次にこの人の後ろに写っている人物は、荒巻靖彦という名前で京都朝鮮学校襲撃事件の実行犯でもあり今でも刑務所に収監されております。在特会の動画の中でも具体的に「こいつチョ○コです!チョ○コです!」「シ○人は帰れ!」と吠えて、朝鮮学校(小学校)に襲撃した時に拡声器で怒鳴っていた立派なヘイト犯罪者です。


その荒巻から正面ふたつ左の黒い服を着たメガネの人物は、先の同氏と一緒に京都朝鮮初級学校を襲った罪状で牢屋に入れられています。



そんな連中らと一緒に写った山谷えり子氏の『黒歴史』なるこの写真ですが、別段スクープというわけでもなく、ずーっと、とあるウェブサイトにて掲載されていたものであり、隠しているわけでもない堂々とした物証としてネット上に存在しておりました。

というように、どこかの在特会の下っ端と写っていたものではなく、ましてや在特会幹部、それも京都朝鮮初級学校を襲撃した『実行犯』と列に並んだ集合写真であり、そのなかでも西村という人間は、朝鮮学校の小さな子どもたちに向かって「スパイの子供!道の端歩いとけや!!」と拡声器で大声で怒鳴り散らすという狂人的行動を取った輩です。


このような大騒動に発展し、当の山谷氏はただちに関与を否定し「誰とでも写真を撮る」という理由に責任逃れをしようとしましたが、その他にも次々と関係団体との別パターンの写真が発見され、もはや言い逃れできないレベルまできています。

そしてそれを確実とするのが、この在特会幹部である増木重夫が主催する政治団体の『顧問』が、何をともわず山谷えり子氏だったのであり、彼女が外国人特派員協会の記者会見の場で「在特会ってどんな字で書くんです」ととぼけて質問しましたが、上述の人間関係の論理からしてありえないのです。