今回の記事は、安倍首相(今日づけで就任確実)が朝鮮学校無償化についての除外を明確に打ち出した件に関しまして「安倍流教育改革の功罪」という題名をもってみていこうと思います。
大まかの内容は、２０１２年１２月２１日の朝日新聞の記事(３８面)を参考にして、「愛国心の創出」や「先進的自由思想の教員の排除」を筆頭として数々の反理性的な公約を掲げて、尖閣問題に端を発した極めて場当たり主義的なナショナリズム教育を普及させようと躍起になっています。
いや、むしろ尖閣問題は単なるこじつけの理由としてだけで利用し安倍氏自身の野望とも言えるこの「教育改革」の格好の材料でした。
たしかに道徳教育の復興など良い面もありますが、それはそれとして「伝統と文化を尊重し、我が国と郷土を愛する態度を養う」との愛国心教育の方が主流であり、結局は独善的ナショナリズムの再興のなにものでもありません。
時代はグローバル時代真っただ中で、ヨーロッパ方面でもそれに怯えた右派が自身の存続を保つために移民排斥・反イスラムを掲げその活動を広げています。
無論日本自身もグローバル経済に揉まれ、韓国などの経済戦争で立て続けに敗北し、在特会などの野蛮人らが在日コリアンや韓国女優を採用した日本企業などを襲撃し獣のごとく暴れ狂っています。
また現在の行き過ぎた経済競争において、世界が今まで以上にリスクを共有しリーマンショックやギリシャ・ヨーロッパ危機などの諸問題が浮上してその疲弊度は増しております。
そして世界各地では摩擦が生じ、右派勢力の勃興や移民・マイノリティ排撃などの行為が横行して不幸の増大が懸念されます。
だからといって、これらの蛮行が許されるはずはありませんし、あえてヘーゲルの言葉を借りるならば「時代の精神」としてのグローバル経済を肯定しそれに打ち勝つための力を蓄えなくてはなりません。
これは企業に関わらず個々人の問題としてもいえますし、結局は無学で力の乏しい連中らがそのような行為で自身の虚栄心を満たそうとしているのは明々白々であります。
そんな中で如何に個人が卓越した見識を身に付け、グローバルな視点で物事を判断できるかが今後の繁栄につながる試金石となります。そのためには自然科学はもちろんのこと、歴史学などの人文科学分野でも人々が積極的に学びそれを自己のものとして保存していくべきなのです。
また無償化除外についての自身の見解として、金科玉条・伝家の宝刀のごとく北朝鮮問題が取りざたされますが、なんども言いますように在日諸個人との関係ではまったくの問題外であり３～４世代までの歴史の流れにおいて、日本人との関係は緊密になり、ともに友好関係を築いております。
無論、それまでの道のりは決して平たんではなく数々の権利闘争を経たなかでようかく勝ち取れたものであって、在日の方々の血のにじむような努力あってこそ成し得たことであります。
結局この問題は日本自身が招いたものであり、今だにその根を刈り取らず放置しかの安倍氏のような暴挙に出る始末であります。
拉致問題などは政府間でしっかりと取り組むべき事項であり、ロケット打ち上げを理由にモンゴルでの会談を自ら放り投げ、挙句の果てにそれを朝鮮学校にぶつけるという破廉恥極まりない愚行を平気で犯しました。
また日本の十八番とも言える「国連主義」ですが、その前提に立っても今回の在日問題に関しては突き上げを食らっている立場であり、メディアなどはそういう都合の悪いことは一切報道せず北朝鮮の「ミサイル」問題ばかりに固執しています。
権利の根本原則として、人権思想や配分的正義が存在しますが「税金」という国家正義の正当なる対価を支払っているのにも関わらず、その権利が全うできないとなるともはや国の正義などあらぬものであり、そもそも「国民・外国人の別」に関係なく、近現代国家のセオリーとして万民に普及されるべき「人権」という究極命題においては前述の原則などその下位従属命題に過ぎません。
また日本国民の方が圧倒的多数で税金を多く支払っているから、こちらの方の民意を尊重すべきだという問いについても問答無用で退けさせて頂きます。
その理由は、「より多きもの」の方を優先するならば「より少なきもの」は結果的に非存在となり、前者を存在とするならば「より多き税金を支払う者」が優先され、金持ちだけが主権者となり税金未払い者はおろか一般国民の諸権利は剥奪されます。
これを是とするならば、「制限・差別選挙」は当たり前で「より少なきもの・金銭教育に乏しい者」の権利などあるはずもない現代民主主義とは程遠いものとなるでしょう。
※「朝鮮学校無償化取消し」の事案について、bubkaさんが自身のブログにて詳しく述べておられますので、参考としてお役立て下さい。
http://ameblo.jp/korea-one/entry-11435324612.html
(『ここが変だよ在特会(仮)』)
<追記>
先ほど読者登録をしてくださったayu4869さんには非常に申し訳ないのですが、ブログ内容が拙ブログの理念に著しく反してしまう恐れがあるので、読者登録を解除させて頂きます。
その内訳として、私自身は穏健的グローバル派の人間でありますので万国共通の利益を願うべく特定の一国を貶める行為は許されませんし、左右両極においては、ほぼ共通として国家主義・全体主義という悲劇的な制度を生む温床となりました。
その上で、日本の過去の行為に対する批判や現代の在日問題を論じていきたいですし、最終目的として後の世代に禍根を残さないためであります。
今回は非常に不本意な結果でありますが、ブログ内容をもう一度ご点検されて拙ブログの理念に反さないならば、改めて読者登録を承認とさせていただきます。
[管理人]ふーくん