小さい頃幽体離脱が趣味だった
と書けばだいぶ危ない感じだが事実
小学校3.4年くらいまでわたしは
自由自在にそれができていた
いつも決まって夜寝るまえの儀式
みたいなもので
布団に入る時間が待ち遠しくて
毎日そのために
日中をやり過ごしていたようなものだ
やり方は簡単だ
布団にはいり
さぁて今日はどこへいこうかなと
するとするりと簡単に身体から抜け出した自分は
ふわふわと自由自在に飛び回ることが
できるのである
その感覚はことばでは説明しようがないが
とにかく軽いとかそういったものでもなく
自在なのだ
どこに行こうか考えるわりには
家の周りを飛び回るだけで
結局屋根の上から
自分の家を見おろせる範囲
しか動かないという
いや、動けなかったのかもしれない
しばらくして納得するとするりと自分のからだに
戻り眠りにつく
そんなのが毎日の日課だった
おそらくいまもやろうと思えばできるのだが
戻ってこれない気がしてならない
怖くてできないよなぁ
ある時からそう思うようになり
大人になるとはこういうことか
と変なところで納得したものだ
ちなみに
大学生くらいのときかな
飲み会でこの話を友人にしたことがある
わたしにとって普通のことだったのだが
その場にいた人たちが一気に変な空気になった
言ってはいけなかったのかな
なんとも言えない友人たちの反応から
わたしは学習した
それ以来その話をすることはなくなった
幽体離脱って名前がなんだかちがうだよな
わたしにとっては「ちょっとそこまで」
みたいな感覚だ
いまやったら戻ってこれるのかな
やらないけど