初音鮨を訪れた後、こんなコメントを残した人がいる。
「食に関しては、もう思い残すことはない」
ジャンルとしては、お寿司なことは間違いないのだが、
初音鮨は、初音鮨でしか経験できないことばかり。
そんな憧れの初音鮨に、今年はなんと二度目。
(過去にもそんな年があったかもしれない笑)
人間には「慣れ」というものがあるが、
いつも、その期待を上回ってくる。
大将の感情が空間を彩り、握りに乗り移って届く。
超人という領域に達した天才にしか出来ない芸当だ。
ネタについてコメントするのも恐縮であるが、
この日のナンバーワンはカニ。
カニみそとシャリをリゾットのように和えて、
それをたっぷりのカニの身の上に。
まるでかき氷のようなイメージである。
白子には、最高級のトリュフをふんだんに。
白子が見えないほど削っているが、
決してかつお節ではない。
贅沢にかけられたトリュフを、白子とともに一口で。
鼻から抜ける香りは空前絶後。
あん肝は、柔らかく、
シャリの上に乗っていられるのが不思議なほど。
口の中で広がる濃厚感は他に類を見ない。
私も食に関しては思い残すことはないが、
出来ることなら、また初音鮨に行きたい。