ロールキャベツを作り始めると、大抵の場合、わたしは途中でハンバーグにすればよかったと後悔する。
料理はそれほど好きではないし、なるべく効率よく手短に済ませたい。だから焼けば終了、であるハンバーグ肉だねをわざわざキャベツで巻いて煮込むという工程に段々と心がザワザワしてくる。
冷静に紐解くとこうだ。

まずキャベツを一枚ずつ剥がす。さすがのわたしもこの時はまだハンバーグにすればよかった、とは考えていない。トマトソース味にしようか、コンソメ味にしようかとまだまだ普通の主婦。ただその時点でおおよそ何個のロールキャベツが出来上がるのかを見極めてキャベツを用意しなければならない。しかもはがしていくキャベツは段々と葉が小さくなるからそこの計算も必要だ。
何個分のロールキャベツのレシピなどをキチンと見ればいいのかもしれないけど、ひき肉、玉ねぎも等など適当な分量で作り始めているため、キャベツもそれに付き合わせなければならない。
ということで大体の枚数をファイナルアンサーし、レンジでチンするためそれらを皿に並べる。並べるというかそこでまた元のキャベツのカタチの様に盛っていく。その辺り!そのへんでもう、なんだかなぁとなってくる気がする。早いな。

レンジから巻き巻きできそうになったキャベツを取り出す。熱っ!というわけですぐには巻き始められずやり場のない憤りが舌打ちか溜め息に変わる。もう止めたらいいのに。

結局南極わたしの計算ミスで、肉だねが余り再度キャベツを剥がすところに戻らなければならないので、い
よいよハンバーグにすればよかった度がMAXに。もっかいレンジ?めんどくさっ。いっそ生のまま巻いてやろうかと試みる。固いキャベツがそうはさせるかと抵抗してくる。頑固なキャベツvs力でなんとかしたい主婦。
わたしは半泣きしながら再度、熱々のキャベツをレンジからの取り出す。戦いに負けた者は美しい。

時々、このごはん作りが主婦人生にとって最後になるかもと思うことがある。それは大概こういった時でテキパキと短時間でこなす時にはよぎらない感覚だ。
このロールキャベツが人生で最後のものになるとするなら生キャベツで巻くなんてことはやっぱりしないものだ。もし生のキャベツに肉だねを乗っけていざ、という時に倒れたとしたら、母はなんて適当な娘だったのか、と烙印を押すだろう。一度きりの過ちがわたしの主婦人生を黒いものなねされそうでそれは悲しすぎる。

黙々と巻いて楊枝でとめていく。肉がまだ余る。このままおまえを肉団子にしてスープへ入れてやろうかとささやき、火が通ったら食べてしまおうと思うけど、いや証拠を食べる前に倒れたら、と。何年やっても気の小さい主婦をしている。