【放談】2014W杯・アジア最終予選 オマーン代表 1-2 日本代表(BS) | E.P & E.F.L

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 前半は速報ベースで、後半でしか、まともに観れていませんが、感じたことを。


 それにしても、アウェーでの厳しい試合をよくものにしましたね。

 引分・勝点1、濃厚の試合展開でした。
 酷暑から、前半から既に運動量が少なかったですし、オマーンにも度々、決定機を作られる展開。
 後半にほとんどチャンスらしいチャンスを作れずに、アウェー・オマーンに後半32分にFKから同点に追いつかれた時点で、日本にはドローで御の字という試合の流れがあった中で・・・。


 89分に、酒井高徳が左サイドをまたぎフェイントからかわしてクロス。
 ニアで遠藤が触りながら潰れて、後から飛び込んだ岡崎が詰めて、後半唯一の決定機をゴールに結びつける起死回生弾で、日本の勝負強さをまざまさと見せ付けられました。

 アウェーでの劣勢を跳ね除けて、後半終了間際でリードを奪って、勝ち切る。
 いい意味で、日本の底力を見せつけられました。



 試合内容としては、非常に厳しいものでした。
 アウェーの酷暑の中で、選手の運動量は非常に少なく、なかなか思うようにボールが繋げず、選手個々にキレを感じない。

 オマーンはホームの勢いそのままにアウェーと比べ物にならないくらい積極的に出てきた。


 そんな中でも、前半20分、今野から左サイドに走りこんだ長友が絶妙なトラップで裏を駆け抜け深いところから、グラウンダーのクロス。DFに当たってコースが変わったところに清武が詰めて、日本が先制。


 アウェーで先制点を奪って、精神的余裕を持って試合を進められる優位な展開に持っていけたものの、オマーンの攻勢に対してうまくいなすことができず、決定的場面を作られて、あわやという場面で決められていた。
 早い段階で、点を決められていれば、試合展開はがらっと変わっていたことでしょうね。

 何より、前半に先にリードを奪う展開は理想だったと思います。

 それでも、後半になってもオマーンの攻勢は変わらず、日本はボールを奪っても守備から攻撃への切り替えが遅く、なかなか攻撃の糸口が掴めない。

 そして、後半20分に前田→酒井高徳の交代カードを切り、
 左SBに酒井高徳が入り、長友が左SHへポジションを上げ、2列目中央に清武、右SHに岡崎という布陣。本田を1トップというか、0トップの状態にして。

 この日の本田は、タイトなスケジュールな上に、ロシア→オマーンで、気温差35度以上の環境の影響からか、運動量が少なくいつものキレも状況判断もいまいちの状況であり、1トップ気味にして、ザックは起点になる役割を全うさせたかったと思われる。

 一時的に、清武のトップ下からサイドを活かすパスや本田の絡みから形は作り出したもの、本田へのフォローは少なく、低い位置に下がってはボールを受けても、攻撃の推進力は上がらなかった。そして、すぐにリズムはオマーンに握られる。

 運動量がかなり落ちて、守備陣は下手に上がることなく、数的優位を作っていたものの、攻撃→守備の切り替えが遅く、中盤でのプレスが効かずにずるずるという展開が続く。

 そして、その悪いリズムから、後半32分、ゴール前でFKを与えてしまう。FKでのグラウンダーのボールが、選手が雪崩れ込むスペースを霞めて、そのままゴールに吸い込まれる。

 1-1の同点。

 残り15分を切った中で、同点に追いつかれた。

 日本のベンチはどうするか?と思えたけれども、既に、前田を下げて本田の0トップ気味にしていた為、ザックは攻撃のカードが切りにくかったと思われる。
 それが、機能しておらず、ザックの中では、この時点で2列目であった長友、清武、岡崎、とトップの本田を替えるリスクをとらかなった。

 スタジアムの雰囲気からもオマーン押せ押せの流れを耐えて、後半39分に切った2枚目の交代カードは清武→細貝。

 ボランチに細貝が入って、遠藤が2列目の中央へ。

 この交代からも、ザックはこの時点で、最悪の敗戦は避けたいというリスク管理の中で、2列目も含めて、きっちり守備ができてある程度のフィジカルも計算ができる選手が欲しかったのだと。
 そういう中で、2列目の選手を入れる意味では、細貝→遠藤、清武→憲剛 でもよかったとは思うけれども、一気に2枚替えて、中が大きく変わることを避けたんだろうし、相変わらず慎重な采配に思えました。

 そして、このままドロー決着かと思われた中での、試合終了間際・後半44分の岡崎のゴール。


 ドロー致し方なしの試合で、勝ちきってしまうんですからねえ。
 日本には底力を感じますよ。

 そして、この勝利が、ザック采配というより、ピッチの選手が最後の最後で諦めずに掴み取った勝利であるということ。

 この勝負強さは、さすが。

 アウェーで厳しい環境にもかかわらず、後半、唯一の決定機をものにして、アジア王者の意地といえるくらいの逞しさで勝ち切る力。

 アジアではアウェーとはいえども、『勝つんだ』というのが伝わってくる試合でした。
 内容はともあれ、勝ち切るところに凄みを感じます。


 これで勝点13。 実質2位以内のW杯本戦出場は間違いない形になりましたね。
 来年の次節にでも、2試合を残して決まる公算が高くなりました。


 この試合で、今年の代表戦はこれで終了です。


 来年からは、W杯予選3試合から、本戦に向けてポジションによっては人材開発ならびに育成が本格化していくでしょう。

 次回の投稿では、今後の課題や、今後の期待したい選手なんかにフォーカスしていければと思います。