【放談】ソアレス監督のチームアプローチについて。(横浜M1-1C大阪《その2》) | E.P & E.F.L

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 今回の、≪その2≫ では、「ソアレス監督のチーム作りに関すること」 について 綴っていこうと思います。


 ソアレス監督のチーム作りや作っていく上ので思考について、勝手に妄想してみたいと思います。(笑)
 あくまで妄想ですので、強引に決めつけているところも愛嬌として、ご理解頂ければ幸いです。(笑)



 ソアレス監督のセレッソ。
 どのようなサッカーがしたいのか、戦略や戦術が見えてきません。


 ただ、サッカーを見る限りでは、チーム作りにおいて、①守備を作ってから、②攻撃を考える という思考になっているように思います。


 サッカーは、そもそも、なかなか点の生まれないスポーツであり、点を獲られなければ負けることはない。
 だから、ソアレス監督は、まず、守備で計算の立つ選手や配置を考えているように見えます。


 例えば、左サイドバックに何度か黒木を起用したあたりは、攻撃参加やクロスの質よりも守備に重きを置いているように思います。


 ただ、20年前のサッカーならそれでいいと思います。

 30年前なら、世界のほとんどのリーグ戦は、勝利:勝点2、引分:勝点1、負け:勝点0 でした。
 だから、失点せずに、得点が奪えなくても引分にもっていくことには、今以上に価値はありました。

 そして、GKは見方のバックパスでも何でも、ペナルティーエリア内では、手が使えました。
 時間稼ぎも、あらゆる場面でGKを使いながらできました。

 30年前であれば、まず守備ありきは、間違いなく、セオリーというか、定石だったと思います。


 勿論、今でも守備からチーム作りをするのは、セオリーの一つだと思いますが、現代では、守備組織を作って、「ボールを奪ってからどうするのか?」という攻守一体のチーム作りがよりベーシックになりつつあると思います。


 守備だけ作って、「攻撃は個の力でお願いします。」 は、昔は通用した部分もありますが、現代サッカーがこれだけ組織的になっている中で、個の力だけで攻撃を任せて、個の出来、不出来で、チームの勝敗が決まってしまうのは、あまりにもリスキーと言わざるを得ません。

 何より引分の価値が低くなっている訳で、「勝ちきること」=「得点すること」ができないと勝点が伸びないレギュレーションになっている訳ですからね。

 
 そんな中で、ソアレス・セレッソは、攻守一体のチーム作りが見えてこないんですよね。

 この試合でも、『ボールを奪ってから、どうやって攻めようとしているのか?」が見えてきませんでした。


 それは、ソアレス監督が思い描いていることを選手達が具現化できていないのか、そもそもソアレス監督に引き出しが無いのかは分からないのですが・・・。


 今までは、ボギョン・清武という攻撃における万能型のMFがいたために、彼らの個の力で何とかなりましたが、システムも踏まえて、ソアレス監督がチームとしてどのように攻撃をしたいのかが、よく分かりません。

 この試合で、リーグ戦17節を終えて、半分を消化した訳ですが、今でも、まだ攻撃の形がボヤけていることは、今後に不安を残しますし、フラストレーションが溜まる内容でした。


 例えば、攻撃面から考えれば、「ゴール(得点)から逆算した形」でアプローチする事も、アリだと思うんですよね。


 例えば、1トップにして、1トップの選手に得点を獲らせたいのなら、
 1トップには、ゴール前で飛び込んだり、ゴール前で仕掛けられたり、ゴール前でシュートを狙えるポジションをとせないといけない訳で、そうするためには・・・。

 と、得点から逆算したビルドアップなり、形が考えられると思います。


 この試合、自分が監督だったなら、曜一朗を2列目のOMFとしては起用しません。

 今、セレッソで一番得点の可能性を感じるのは、曜一朗だからです。
 彼が得点を奪う為に、他の選手をどう配置するかを考えます。


 清武もボギョンもいない訳ですから、攻撃的なポジションで得点できている選手は、曜一朗以外にあり得ない訳で。
 とても、今後、ケンペスが確変を起こして、ゴール量産するとは思えないですし・・・。(笑)

 
 私なら、彼を今までどおり1.5列目か、トップ下にします。

 今、まさに得点感覚が開花しつつある選手を、わざわざ今までよりもゴールから遠い位置でプレーさせる意味が理解できません。


 4-4-2の中盤のダイヤモンド型にするなら、トップ下に曜一朗。

 中盤は、アンカーは蛍で、左右にブランキ・村田でいいと思います。
 この場合は、扇原は中盤起用から外してCBに入るか、ベンチでもいいと思います。
 また、トリプルボランチ気味にするなら、アンカーは変わらず蛍で、その前に扇原・黒木でも面白いと思いますね。
 で、FWには、少なくとも龍は先発で使うべきです。彼ならボールが収まりますし。
 

 4-3-2-1のクリスマスツリーでいくなら、2シャドーの位置に曜一朗

 このシステムが面白いのは、攻撃時に、SBの位置取り次第で、2-3-4-1にもできるところかなと。



 まあ、個人的なシステム論は置いておいても、ソアレス監督には、ゴールから逆算した攻撃の組み立てのアプローチをしてもらいたいものです。


 少なくとも、それがこの試合では見えてきませんでした。



 4-2-2-2の中盤ボックス型は、一番バランスのいいシステムだと言われていますが、逆にこのバランスの良さが攻撃に変化をもたらさないというデメリットもあります。

 ブラジルでは、4-2-2-2の中盤ボックス型が一番オーソドックスなシステムです。

 歴代のブラジル代表が、常にこの4-2-2-2であることにも現れています。

 オランダがウイングシステムを使うように、ブラジルは4-2-2-2を使います。


 ブラジルの選手なら、前の4人だけで攻めきれてしまうのでこれでもいいんでしょうが、ブラジル代表ほどの個がないと、実質的にはSBが積極的に上がっていかないと攻撃は作れないですし、ボランチが前に飛び出して追い越していかないと、変化は生まれません。

 そういうことを、ソアレス監督は意識してやっているんでしょうかね???


 リスクを冒してでも攻撃的なサッカーをして欲しいですし、もうリーグ戦は半分を過ぎた訳で、清武やボギョン、五輪組が抜ける夏場の試合を考えれば、チームとしてリスクを冒してでも得点を奪う形を是非とも作ってもらいたいものです。



 この試合、消化不良の75分を何とか改善するために、チームとして攻守一体となったチーム形を早急に構築して頂きたいものです。