週末の浦和戦について。
遅まきながらなので、ほんとに簡単に書きたいと思います。
チームとしては、同点に終わったものの、チームとしてのサッカーの質は、明らかに浦和だったように思います。
チームとして、浦和は組織的なビルドアップをしているのに対して、セレッソは個の力で突破や引きつけてのスルーなどがないと前にボールを運べませんでした。
セレッソは、どうしてもボランチから前にボールを運ぶことが難しい状況になっていますね。
繋ぎの部分で、第2、第3の動きがチーム内で作られてないから、2列目がボールを持っても、個の打開から前に運ぶしかない状況だった前半は非常に苦しかったと思います。
セレッソは、後半OMFを中に絞り気味にして、SBを高めにしてやっと仕掛けられるようになりました。
ビハインドで後半を迎えたので、チームとして、セレッソのSBが逆に高く位置をとることで相手のWBを下げさせることに成功しました。
前半は、浦和のシステムに対して、守備が破綻をきたさないようにと、守備のブロックを確認してから、という形で、どちらかというと受け身の形からサッカーをスタートさせた印象でしたが、後半は、セレッソが押し切る形で入っていけたのは良かった点でしたね。
この後半の攻勢から、セレッソが徐々にポゼッションで圧倒しだして、最後のバイタルではなかなか仕事をさせてもらえませんでしたが、最後の最後でボギョンのミドルのこぼれ球を、柿谷曜一朗が冷静に詰めて、1-1ドロー。
後半、清武を下げるなど、なりふり構わない形で闘った結果、執念の勝点1。
チーム全体でのサッカーの質は、良いとはいえない中で、個の力で何とか同点にしたのは良かったと思いますね。
あと、システムでいえば、73分に丸橋→播戸の交代で、システムを4-4-2の中盤をダイヤモンド型にしましたが、この采配、もう少し早くてもよかったのかなと。
確かに、4-4-2のボックス型でSBが高めの位置をとれていたけど、サイドを抉れても、中央での変化の部分が厳しかった。
特にスリッピーなピッチではケンペスのポストプレーがあまりにも厳しかったので・・・。
2トップできっちり基点を作って、1.5列目から曜一朗が飛び出す形を、もっと早く作ってもよかったのかなと。
個に目を向けると、特筆すべきは、やはり「柿谷曜一朗」。
彼の1.5列目のプレーが板についてきた。
ゴールの意識も非常に上がってきているし、ゴール前でのポジショニングや、飛び込むタイミングなどが、チーム内で合ってきて、覚醒しつつある。
このままの調子でシーズン終盤戦も戦えることができれば、来シーズンの背番号8は彼しかいなくなる。
それくらい、曜一朗は化けようとしているね。
あとは、後半88分に投入された「永井龍」。
右サイドで張って起点を作って仕掛けて、クロスやカットインで中央にパスを供給。
なりふり構わない布陣も、彼の活躍で機能した。
永井龍はリーグ戦で初ゴールを上げれば一気に化ける可能性を感じる。
1対1で勝負できて、スピードもあるし、フィジカルも屈強。
ソアレス監督は、FWのポスト役となる人選において、ケンペスの爆発と、永井龍の成長とを天秤にかけて、「ケンペス」を洗濯していると思われるけれども、もうそろそろケンペスは見切って欲しい。
ケンペスにはもう、十分な時間が与えられた。
リーグ戦、まだ0得点だけれども、永井龍を1トップ気味にして辛抱して使って欲しい。
ケンペスよりも、永井龍が爆発した方が、今後のセレッソにとっては大きいし、ケンペスよりもより大きな爆発が期待できると単純に思うのです。
改めて、数分でしたが、「永井龍」のポテンシャルの高さを感じた次第です。
清武のラストマッチは、チームの執念でドロー。
ただ、個の力でごり押しの形だっただけに、チーム力に関してはまだまだ課題だらけ。
特に、攻撃面では個に頼りすぎているので、ソアレス監督は、後半のように自らイニシアティブを持てるような布陣やポジショニングを指示して欲しいものです。
これから、移籍や五輪代表で、選手がどんどん抜けていきます。
既に、清武が抜け、ボギョンも韓国五輪代表で抜けました。
ここからは、完全にチーム力勝負です。
個の力に頼ってきたソアレスセレッソ。
中盤は、総とっかえになりそうですが、起用される選手は奮起して、与えられたチャンスを楽しみながら、結果を出すくらいの余裕で挑んでもらいたいものですね。
これから、またセレッソは厳しい戦いになりますが、新たな戦力の台頭を期待したいものです。