ナビ杯:第2節 C大阪 0-1 新潟 (生観戦) | E.P & E.F.L

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 スタジアムの観衆は、ウィークデーということもあって、いつものリーグ戦と比べても少なかった。
 公式の入場者数、4744人。

 しかし、ゴール裏の熱気は、またリーグ戦とは違ったものだった。

 「♪カップをピンクに染めよう、ラ~ラ~ラララ~、オレたちとともにとろうぜ、ラ~ラ~ラララ~♪」

 シーズン前、社長もクルピも言っていたように、カップ戦でも何かしらタイトルが獲りたいと言っていた。
 そして、クルピは、このナビ杯・新潟戦もリーグ戦同様のメンバーで挑むことを明言。

 それに呼応して、ゴール裏は、クラブとしてタイトルを獲る後押しをしていた。

 「♪カップをピンクに染めよう、ラ~ラ~ラララ~、オレたちとともにとろうぜ、ラ~ラ~ラララ~♪」

 絶対にタイトル獲ろうぜ! そんな熱気があった。

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 セレッソのスタメンは、出場停止と怪我人で、若干の変更が出たが、おそよ予想のつくものだった。

 GK:キム、DF:茂庭、藤本、前田、MF:尾亦、羽田、アマラウ、高橋、乾、香川、FW:アドリアーノ
 3-4-2-1システム。
 ベンチ:松井、石神、酒本、黒木、家長、播戸、小松

 マルチネスの出場停止の部分に羽田が入り、羽田がいた位置には藤本が入る。
 怪我の上本の部分に、前田が入った。


 前半、セレッソも新潟も、ボールが落ち着かない。
 というよりも、お互いが、まずは守備重視で失点しないリスク回避の戦い方をしていたことは否めない。

 セレッソにおいては、中盤からのプレスで中を固める相手にビルドアップがままならない。
 DF、サイドハーフでボールは回せるものの、攻撃の軸となる 香川、乾にボールが入ると一気にプレスがかかり前を向けない。
 相手のミスからの、ショートカウンター以外はシュートまで持ち込めるチャンスは皆無といって良かった。
 そのショートカウンターは、前半12分に訪れたが、決定機をアドリアーノがバーに当てて決めきれない。 ここで点が入っていれば、全く違う展開になっていたとは思うが・・・。

 あとは、散発でのミドルが何本かあった程度だった。

 今の3-4-2-1システムを採用している限り、サイドは個で勝ちきらないと厳しいし、中央は2シャドーの香川、乾をがっちり抑えにくる。 しかも、サイドで勝負したところで、中央で待っているのはアドリアーノだけとなれば、得点の可能性が低いクロスは避けて、ボールを戻すという、いつものもどかしい攻撃。

 前半は、相変わらず見せ場の少ない、退屈な展開だった。


 後半、セレッソが動く。
 後半頭から、羽田に替えて家長投入。
 ボランチの位置に家長を入れて、ボールの落ち着きどころを設ける意図だったと思う。

 その采配は一定の成果を得る。
 DFやサイドからのビルドアップに対して、中で待つのが、家長、香川、乾 と選択肢が増えたことで、中盤でボールが落ち着きだし、中盤を制圧できるようになる。

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 時折、家長が高い位置をとることによって、確実に攻撃は厚みを増して、チャンスが増え、ゴールの臭いも出てきた。
 後半、新潟のカウンターからひやりとさせられる場面はあったものの、セレッソはどうやって勝負に出るのかが焦点だと思い始めていた。この試合は、勝ちきれるし、勝たなければいけない。
 スタジアムの雰囲気も、イケイケになりかけていた。
 そして、後半30分頃には、右サイド:酒本、 FW:播戸 が交代の準備をしていた。

 遂に、勝負に出る。誰もがそう思った。

 その矢先、後半31分、右サイドを新潟・矢野にぶち抜かれて、中央のミシュウに合わせられて、まさかの失点。

 0-1。

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 直後に、右サイド:酒本、 FW:播戸 が投入され、システムも4-2-2-2 となり攻撃を試みる。

 残りは15分程度。
 右サイドの酒本は持ち味を発揮して、何本か得点の気配のするクロスを供給したし、播戸もポスト直撃のシュートもあった。
 完全に、試合はセレッソが支配していた。
 アドリアーノのシュートは惜しくもサイドネットなど、いつ点が入ってもおかしくない展開には持ち込んでいたが、新潟も最後のところで身体を寄せて踏ん張っていた。

 結局、最後までチャンスを活かせず、試合終了。

 チャンスは作れたけど、ゴールが奪えない。
 最後の所で噛みあわない。
 いつものもどかしい雰囲気が、スタジアムを覆っていた。

 『試合を重ねる度に良くなるというクルピの言葉、何も変わっちゃいない。ボールを奪う位置は毎度の如く低い。ビルドアップから攻めきれない。噛みあわない。』
 不甲斐ない気持ちでスタジアムを後にした人が多かったように思う。

 ロスタイムは3分だったが、1点差にも関わらず、試合終了を待たずに帰路につく方々も多くいた。


 私は、『不甲斐ない、これがセレッソの実力なのか? もっとできるはずだろ?』という感情をぶつけて、ゴール裏の大ブーイングに加勢した。

 クルピはこれで、本当にタイトルが獲れるとでも思っているのだろうか?
 何かを変えないといけないサインのような負けではなかったか?
 リーグ戦最下位の若手中心の新潟相手に、セレッソのホームで、今シーズン公式戦初勝利を献上してしまった事実は大きい。

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 まだまだセレッソのチーム力を出し切れていない。と私は思う。
 システムや起用選手、チーム戦術、90分の戦い方など、変えていかないと チームの力を出し切れない。

 クルピがこの結果をどのように捉え、4/18・リーグ戦第7節 湘南戦に挑むのか注目したい。