J1:第7節 C大阪 2-1 湘南 (生観戦) | E.P & E.F.L

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 ホーム長居3連戦の、第2戦は、J1リーグ戦・湘南戦。

 ウィークデーのナビ杯・新潟戦から中3日での試合。

 不甲斐ない試合で、敗戦を喫しただけに、このリーグ戦で湘南に負けることなど許されない状況だった。 また、今後の対戦を考えた時、同じ昇格組の湘南から勝点1では明らかに物足りないものであり、ホームである以上、絶対に勝利が欲しかった。

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 ゴール裏もいつも以上に気合が入っていたし、試合前のアンセム斉唱「マキ凛花と足立知謙」さんは、スタジアムを緊張の中に一瞬の静寂をもたらし、きたる決戦にボルテージは最高潮になっていた。


 【スタメン】
 GK:キム、DF:尾亦、茂庭、上本、高橋 MF:羽田、アマラウ、家長、乾、香川、FW:アドリアーノ
 4-2-3-1システム。

 【ベンチ】
 松井、前田、藤本、石神、酒本、播戸、小松

 セレッソのスタメンには、家長が名を連ね、戦前からネット上で予想されていた4-2-3-1システム。

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 前半、ボールキープはセレッソが圧倒する。

 家長が入ったことで、アドリアーノの下に攻撃的選手が3枚並び、サイドも攻撃的なサイドハーフとサイドバックで2枚になることで、非常に安定した配置となった。
 また、選手との距離感も良く、中盤でボールが収まり、湘南にほとんど攻撃をさせることは無かった。

 前半、今シーズンの中でも最も良い入り方だったのではないかと思う。
 得点を入れられるとすれば、ショートカウンターか、セットプレーしかなく、後は完全なセレッソペースだった。

 アドリアーノは、相変わらずポストプレーは上手くないものの、つぼにはまれば怖さを見せる。
 前半22分、左サイドからDFを振り切って、強烈なシュートは彼の特徴が出たものだった。

 そして、良いペースの前半33分に、幸運が訪れる。
 CKから、上本と湘南・田村がもつれて、セレッソがPKをゲットする。

 これを、香川が冷静に沈めて、1-0。
 セレッソが先制する。


 このまま前半が終了するが、試合は完全にセレッソのものであって、4-2-3-1も機能していた。
 後半への焦点は、「どの時間帯に追加点が奪えるか?」というものだと思っていたが、まさかあんな展開になろうとは・・・。



 後半、お互いメンバー変更は無く、セレッソペースは変わらない。

 後半2分、セレッソのショートカウンターから、香川→アドリアーノと渡ってシュートするもGK野澤がセーブ、
 続く猛攻で、左サイドから、家長→香川→アドリアーノとつなぎ、最後はアマラウがシュートを放つも、がら空きをゴールにDFがかきだして、追加点が奪えない。

 後半16分、セレッソが動く。
 警告を貰っていた尾亦に替えて、石神を投入。

 湘南も動き、後半17分、新居、中村 に替えて 田原、中山元気 を投入。
 ツインタワーで活路を見出す。

 それでも、ペースは圧倒的にセレッソ。
 後半20分の乾、後半25分のアドリアーノ と連続して決定機を迎えるも決めきれない。

 後半28分には、アドリアーノに替えて、播戸を投入。
 守勢には回らず、あくまで追加点を狙いにいく。

 しかし、後半30分を過ぎたあたりから、セレッソも足が止まりだし、ファウルを犯しては、危険な位置でセットプレーのピンチもあった。

 それでも、湘南が責めてきていた分、セレッソのカウンターが冴えて、乾、播戸が続けざまに決定機を迎えるものの、これまた得点できない。

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 時間は、45分を迎えた。
 ロスタイム5分。

 ここからドラマが生まれる。
 後半46分、湘南の果敢なドリブル突破からミドルシュートがGKキムを襲う。
 キムが何とか手に当てて、ポストに弾かれるも、最後は湘南・田原に押し込まれてゴール。

 1-1。
 あれだけ押していたセレッソが、ロスタイムに同点に追いつかれる。
 スタジアムに沈黙が生まれた瞬間だった。

 『同点で勝点1』
 この試合展開からして、勝点1は悔しすぎる結果だと思えた。
 だれもが、覚悟したドロー。

 それでも、ここでドラマは終わらない。

 エース香川が見せる。
 後半49分、左サイドから中央に切れ込んで、DFをかわしながら右足一閃。

 ボールはゴール左隅に吸い込まれて、意地の決勝弾。
 ロスタイムの失点にスタジアムの誰もが沈んだだけに、香川のゴールは、まさに起死回生の”サヨナラ”ゴールだった。

 DF陣も集まって束になって喜びを表現していたことが、この得点の価値を物語っていた。

 2-1。
 後半50分、試合が終わった。

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 スタジアムはお祭り騒ぎ。
 ドラマチックな結末で、誰もが興奮をきれない幕切れだった。
 今シーズンのスローガン「攻めきる」を最後まで遂行した結果だった。

 普通のチームなら1-0できっちり試合を終えるような試合であったと思うが、今回は、セレッソの”長居劇場”で幕を閉じた。

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 次節は、長居3連戦の3戦目、J1リーグ戦・名古屋戦。

 腰の引けた戦いではなく、今日のように前半から打ち合いを仕掛けてもらいたい。
 個人的な意見になるが、4-2-3-1システムは今のセレッソが一番輝けるシステムだと思う。

 クルピには、目先の勝点だけでなく、セレッソらしさも追求したシステム・戦術起用を求めたい。