こちらを参考に第二弾(第一弾はこちら)。

 

 今回訪れたのは、新潟県見附市のみつけ伝承館(入館無料)

 「見附にくらす」をテーマに旧石器時代から江戸時代までの見附市内の遺跡から出土した遺物を中心に展示解説しています。特に2015年10月に国史跡に指定された耳取遺跡出土の土器、石器の展示に力をいれています。

 

 この耳取遺跡で出土したのが、今回の目的のこちら

 見附市指定文化財になっている硬玉(ヒスイ)製大珠。

 

 真ん中の大珠、画像では見ていましたが、実物を見ると、とにかく大きい。

 長さ10.6cm、最大幅3.68cm、厚さ2.38cm、重さ175g、

 孔の大きさは直径6.5mm。 糸魚川産と考えられていて、完成形のものとしては新潟県内最大。

  これは、実物を見ないとなかなか伝わらないと思うので、是非実物を見て欲しいと思います。

 

 他にも

 真上から覗くと

 先程の大珠と違い、孔が最後まで貫通していないようです。ヒスイは硬く、加工が難しいことから『国石翡翠(宮島宏著)フォッサマグナミュージアム発行』の中では、「翡翠加工の謎 穿孔」という記載があり、穿孔途中の未製品に残る中央部の突起から、竹のような中空のものを回転させ、石英や柘榴石などを砥粒としたのではというようなことが記されていますが、この大珠は中心に小さな穴があり、加工方法が異なるように思えます。縄文時代中期の翡翠製品は糸魚川地方の遺跡で加工され、各地に流通したと考えられているそうですが、加工方法も変遷があるのでしょうね。

 

 最後にこちら

 横から見ると

 透過がとても良さそうな良質の翡翠です。

 

 耳取遺跡は、縄文時代中期中葉~後葉(約5,000年前)、後期前葉(約4,000年前)、晩期後葉(約2,300年前)の遺跡で、これらの大珠は縄文時代中期中葉の住居後から2013年(意外と最近ですね)に発見されました。

 

 何億年も前にできたヒスイに触れることにもロマンがありますが、5,000年以上前の人が身に付けていたアクセサリーをこうして観ることができることも感慨深いですね。

 

 そして5,000年前の人が今の私より良いヒスイを持っていたことがちょっと悔しい。次こそはお宝をGETしたいと思った私です。