割と裕福な家庭に生まれた。
欲しい物は何でも買い与えられた。
体の弱い兄がいて、健康だった自分には関心はあまり貰えなかった。

子供の頃の記憶は非常に曖昧なものしかない。

辿って行って思い出すのは、兄が寝ている部屋に飾ってあるクリスマスツリー。
埃が立つから入ってはいけないといわれた。
ピカピカ光る電飾をドアの外から眺めていた。

指しゃぶりが癖だった。
裁縫で使う面のロープの結び目をいつも持ち歩いていた。
小学校中学年まで指しゃぶりは続いた。
そのせいで歯並びが悪くなった。

本を読むのが好きだった。
絵本があれば何時間でも一人で過ごせる。
何時でも何処でも本を読んでいた。
指をしゃぶりながら。

いとこも沢山いた。
犬も飼っていた。
色々な遊びをした。

一番幸せだったころ。