今月の『裏表太閤記』での大詰めは太閤秀吉の見た夢の場面で
「西遊記」が描かれております。



43年前の『裏表太閤記』で初演されました「西遊記」

ここから膨れ上がりまして2000年12月歌舞伎座では
『華果西遊記』として独立した演目になりました。


「華果」と云うのは猿翁旦那の俳名でして猿翁旦那の「西遊記」
と云う意味です。

この「華果西遊記」は歌舞伎座、国立劇場、南座、松竹座等々で
それぞれ単独で7回上演されております。


さらに2001年7月歌舞伎座では別演目として「続編華果西遊記」が
上演されております。


さらにさらに2002年6月の中日劇場では「華果西遊記」の前半に
暴れ者の孫悟空が三蔵法師に鎮められ、共に天竺へ出発するところや
三蔵法師の妹の白蓮が呪いをかけられて苦しむ所を助ける場面が
新たに加えられ通し狂言として上演されました。


この2本を加えると9回も「華果西遊記」が公演されている事になりますね。



ちょっと余談ですがおもだかや一門の「華果西遊記」ではありませんが
調べてみると1953年(昭和28年)明治座で面白い「通俗西遊記」と云う
記録を見つけました。


孫悟空に十七代目勘三郎さん 三蔵法師に八代目幸四郎さん
猪八戒に守田勘弥さん 沙悟浄に中村福助(高砂屋)さん
西梁国女王実は盤糸嶺蜘蛛の精 になんと中村歌右衛門さん

と云う珍しい配役、この「通俗西遊記」も見たかったですね(笑)